江戸時代から続く浦和名物のうなぎをPRしようと、「第19回浦和うなぎまつり」(同実行委員会主催)が28日、JR浦和駅東口駅前市民広場で開かれた。新型コロナウイルスの影響を受け2年連続で中止になり、3年ぶりの開催。ウナギを炭火で焼くいい匂いと煙が立ち込める中、大勢の親子連れらが訪れた。2千食以上のうなぎ弁当が完売し、購入した人は「楽しみにしていた」と話していた。
市内のうなぎ料理店でつくる「協同組合浦和のうなぎを育てる会」が、うなぎ弁当の販売のほか、ウナギを割いて串を打ち、炭火で焼くなど調理を実演した。当日券を求めて朝5時から並ぶ人もいて、長い行列ができるなど盛況だった。浜松市からも出店し、地元のウナギやうなぎパイを販売していた。
生きたウナギが展示されており、飯田郁叶さん(5)=浦和区=は、「かわいい」「捕まえたい」と言いながら、泳ぐウナギを見つめていた。家族4人分のうなぎ弁当を購入した田村美穂子さん(62)=さいたま市浦和区=はコロナ前、同まつりを複数回訪れた。「久しぶりで楽しみにしていた。これから帰って、お昼に家族で食べます」と笑顔だった。
同まつりは、市の伝統産業「浦和のうなぎ」をPRするため、この時期に毎年開催していた。浦和のうなぎを育てる会代表理事の大森好治さん(80)は「コロナでなかなか開催できなかったが、例年通りの人が来てもらえた。お客さんも楽しみにしていたようで、生きたウナギ、調理を見てもらい、浦和のうなぎを伝えていきたい」と話していた。