(28日・宇都宮清原球場)
第5日は準決勝を行い、浦和学院が山梨学院(山梨1位)に7―0の七回コールド勝ちし、5年ぶりに決勝進出を決めた。山村学園は、関東第一(東京1位)に2―9の七回コールド負けした。
浦和学院は打線が10安打7得点、エース宮城が7回3安打無失点と投打で圧倒。二回2死二塁から三宅の適時三塁打で先制。三回1死二塁から伊丹、金田の連続タイムリーと鍋倉の中犠飛で3点加えた。四、六回にも追加点を挙げて突き放した。
一回に先制した山村学園は、その裏に打者一巡の猛攻を受けて5失点。計9失点し、打線は七回無死満塁の好機で一本が出なかった。
最終日は29日に同球場で決勝を行い、浦和学院―関東第一が顔を合わせる(10時)。
■守備に課題も収穫大きく
「力負けです」。山村学園の岡野監督の言葉通り、投打で付け入る隙がなかった。
酒井の中前適時打で先制した一回表の攻撃は、今大会を象徴する先行逃げ切りの山村学園らしい試合展開だった。だが、その裏にエース山田翼がまさかの5失点。捕手の山田浩は「球が高めに浮いて、ストライクゾーンに投げづらかった」と配球に苦しんだことを明かした。
1―1から三塁手坪井の悪送球で勝ち越しを許し、その後の大量失点につながった。岡野監督も「強豪校はミスを逃してくれない」と夏に向けて守備の課題を口にした。
一方で大きな収穫もあった。山田翼がエースとして自立し、坪井、酒井が打線をけん引できる力をつけた。指揮官は「劣勢の中でも粘って逆転できる力を」と夏への伸びしろに期待した。