「戦争や暴力は無意味」駐日ドイツ大使が初めて長崎市に 原爆資料館など視察

長崎原爆の被害について説明を受けるフォン・ゲッツェ大使(左から2番目)=長崎市、長崎原爆資料館

 クレーメンス・フォン・ゲッツェ駐日ドイツ大使が27日、初めて長崎市を訪れ、長崎原爆資料館や平和公園などを視察した。
 同大使は昨年9月着任。同国のマルティン・エバーツ駐大阪・神戸総領事らも同行し、資料館などを見て回った。国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館では花輪を献花。芳名帳にメッセージを書き込み、「戦争や暴力は国際社会で無意味なものであるべき。資料館と祈念館は、戦争で傷ついた人々の苦しみを後世に伝える大切な役割を果たしている」と話した。
 視察後、長崎市の武田敏明副市長と面会。同市とシーボルトの生誕地ドイツ・ビュルツブルグ市は「市民友好都市」で、大使は「シーボルトは両国を結ぶ人物。これからも良き未来に向け、経済や文化など交流を」と呼びかけ、武田副市長も「さまざまな分野でお互いが発展していけるように協力していきたい」と応じた。
 大使は同日、大石賢吾知事とも面会した。

© 株式会社長崎新聞社