宮城・川崎町で関西電力が風力発電を計画 地元からは賛否の声

宮城県川崎町に、関西電力が風力発電を計画している問題です。

関西電力は30日、最大で風車を23基、発電出力約10万キロワットとする計画の詳細を発表しました。

関西電力の計画によりますと、風力発電用の風車が建設されるのは、川崎町南西部の山中です。

風車の数は最大23基で、発電出力は計9万6600キロワットを予定しています。

関西電力では川崎町を選んだ理由について、今回の建設予定地は風が強く風力発電の適地だと説明しています。

小山修作川崎町長「相当大きいものが立って、視覚的に圧迫感があるということでは困る。東日本大震災の時に原発がああいった事故になって、確かに原子力だけではだめなわけですから。しっかり情報を得ながら、住民の意見を聞いて対応していかなければいけない」

川崎町を含む蔵王連峰は観光にも力を入れており、景観に対する懸念などから風力発電の計画に対しては賛否の声が聞かれます。

建設予定地に近い川崎町の野上行政区の区長、丹野熊雄さんです。

丹野熊雄さん「対象の所に対してそれなりの(関西電力側からの)使用料っていったらいいのかな、そういう形があり得る。環境破壊とか人間に対する影響がないという前提の中においての賛成です」

一方、川崎町に隣接する山形市の蔵王温泉観光協会の伊藤八右衛門会長は計画に反対しています。

伊藤八右衛門さん「(観光客は)本当の自然を楽しみにして来るのではないか。人工の構造物は嫌うのではないか。反対と申し続けていきたい」

町によりますと関西電力は、2028年度に着工し31年度に運転開始を目指しているということです。

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