毎朝ノロノロにうんざり 広島の渋滞ポイント 「時差出勤」で緩和の効果は

朝の通勤時間帯に渋滞が深刻化している交差点が、広島市安佐南区にあります。ハード面での抜本的な対策に時間がかかる中、広島市は、時差出勤の呼びかけで、渋滞緩和の効果を検証しようとしています。

山崎有貴記者
「午前8時半の広島市安佐南区の国道183号です。市内中心部に向かう車の流れが青信号でも止まっています」

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広島市北部と中心部を結ぶ国道183号は、周辺の地域の人口増加などが影響し、通勤・通学時間帯の渋滞が問題となっています。

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30日朝の国道183号の様子を早送りで見てみます。画面手前に来る流れが市中心部に向かう車の流れです。北に向かう車はまばらですが、市中心部に向かう車線では交通量が多く、時折り長い列ができていました。

会社員(50代)
「ここはバスレーンがあるので、片方はどうしてふさがってしまう。乗用車が通れるのは1車線しかないので、どうしても混む」

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特に深刻だというのは、安佐南区の「西原1丁目」交差点です。広島市の調査によりますと、渋滞が朝のピーク時におよそ1.8キロとなり、通常は周辺を6分で通過できるところが、30分もかかってしまう「渋滞ポイント」です。

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広島市は、渋滞の要因として、交通量が多いにもかかわらず、右折車線がないことを挙げています。また、交差点西側にあるJRのアンダーパスを通って山本・春日野などの住宅地から車が合流して、車が集中することも混雑の原因だといいます。

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今後、国道の一部区間を3車線にするなどして渋滞の解消を図る計画ですが、工事には時間を要します。渋滞緩和の対策は、通勤時間帯の車の波を分散させるしかありません。

広島市は、周辺のおよそ1万3000世帯に新聞の折り込みチラシで「マイカー通勤の時間をずらす時差出勤」を呼びかけて、改善を模索しています。

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会社員(30代)
「もう少し広報の仕方とか、前段階で企業に向けて発信の仕方を考えた方がいいのではないか。(時差出勤の呼びかけに)なかなか、みなさん、対応できないんじゃないかと思う」

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近くにある春日野団地では、自治会と社会福祉協議会がマイカーの時差出勤などを住民に呼びかけてきました。しかし、国道から団地にまで渋滞が続くことがあるということです。

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個人事業主(50代)
「雨が降っていたら、ここまで車がずっと並んでいて、動かないときがある。苦労していますね、みなさん」

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呼びかけの期間は来月10日までで、広島市は、「期間中の交通量などのデータを集め、渋滞緩和の施策に反映させていきたい」としています。

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