高速道路の落下物にご注意 栃木県警などSAで広報活動

回収した脚立などの落下物を展示して広報活動する県警高速隊員ら=30日午前10時5分、佐野市黒袴町

 高速道路上で後を絶たない落下物への衝突事故を防止しようと、県警高速隊は本年度、毎月30日を「落下物事故防止の日」と定め、広報活動や取り締まりを強化する。30日は東北自動車道下り佐野サービスエリア(SA)で、ネクスコ東日本宇都宮管理事務所と制定後初めての広報活動を実施した。

 県内の高速道路(東北道、北関東自動車道、日光宇都宮道路)で発生する物件事故を含む交通事故の原因では例年、落下物への衝突が最多。昨年は1010件中162件(16%)、今年は29日現在で449件中86件(19%)に上り、割合は増加傾向にある。

 この日は同隊と同事務所の計8人が参加した。今年に県内の高速道路で回収した脚立や鉄くず、車の車体の一部など落下物5点を展示した。観光客らに落下物の危険性や賠償責任を説明するチラシや、交通啓発グッズが入った袋を配った。

 落下物の種類ではバケツなどのプラスチックやビニール、布類などが目立つという。同隊の鈴木龍一朗(すずきりゅういちろう)隊長補佐は「落下物は大きな事故につながりかねない。高速道路を走行する前に積み荷が固定されているか確認し、適正な速度と車間距離を保ってほしい」と呼びかけた。

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