カードゲームで避難所運営学ぶ 矢掛・美川地区で住民ら研修会

カードゲームで避難所運営を考える参加者

 災害時に高齢者や障害者の避難を手助けするため事前に作成する「個別避難計画」の取り組みが進む岡山県矢掛町美川地区で、災害発生時の避難所運営についてカードゲームで学ぶ研修会が開かれ、参加者が避難所開設のための事前準備の大切さを認識した。

 研修会は、地区の2自主防災組織と町が主催し15日に美川小(同町下高末)であり、住民ら約50人が参加。NPO法人まちづくり推進機構岡山(岡山市)の徳田恭子代表理事らを講師に、静岡県考案の教材「避難所運営ゲーム(HUG)」を使って避難所に来た人にどう対応するかを考えた。

 避難者の年齢や健康状態、家族構成が書かれたカードと、避難所での出来事が記載されたカードをめくりながら、避難者を避難所に想定した体育館の見取り図に配置。参加者は「妊婦は保健室にしよう」「ペットを連れてきた人はどうする」などと意見を交わしながら考えていた。

 下高末自主防災会の川上伸樹会長は「いざという時になって決めていては、時間がかかる事が分かった。事前に話し合いを重ねておきたい」と話していた。

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