医療的ケア児支援へ 神奈川県庁内に相談センター開設 

神奈川県庁

 神奈川県は日常的にたんの吸引や人工呼吸器などが必要な「医療的ケア児」に関する相談を受け付ける「かながわ医療的ケア児支援・情報センター」を31日、県庁内に開設する。支援ニーズが医療や教育など多岐にわたる中、専門の相談員が家族らからの相談に応じ、適切な支援の窓口につなげる。支援態勢の拡充に向けた支援者の養成や施策立案にも取り組む。

 県によると、県内のケア児は推計で1144人(2020年度時点)。医療技術の進歩で以前は助けられなかった命を救えるようになったことから、増加傾向にあるという。

 ただ、ケア児は24時間体制での世話が必要になるなど家族の負担は大きく、支援の拡充が課題だった。昨年施行された医療的ケア児支援法は、都道府県に家族らの相談に応じる支援センターの設置を促していた。

 県のセンターでは、専門の研修を受けた「医療的ケア児等コーディネーター」が、ケア児の家族や支援者らからの相談を受け付ける。相談内容によって、市町村や障害福祉サービス事業所、医療機関などの窓口を紹介するほか、支援現場との調整を行う。

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