アクティブからリリースされているレバーガードとステップバーについて、それぞれ企画課 主任の笠松修さん、同課の曽木紀良さんに製品についてのお話しを伺った。
ACTIVEのホームページはこちら## 〝レバーガード〟でレーシーな雰囲気へチェンジ!
レバーガードってなんですか?
笠松さん:
その名のとおり、レバーをガードするアイテムです。
では、何から? となると思いますが、それは他のライダーやマシンからです。勝つことを目的としたレースでは、公道では考えられないぐらいの接近戦、サイドバイサイドと言われたりもしますが、になることも度々です。その時にブレーキレバーに他者の体やマシンが触れて意図しないブレーキングによる事故の誘発を防ぐための物です。
MotoGPでは2013年、全日本選手権でも2018年からレギュレーションで装着が義務づけられています。
レバーガードを担当しているアクティブの企画課 主任の笠松修さん。
レースでは欠かせないパーツのようですが、公道で装着する意味はあるのでしょうか?
笠松さん:
レーシングユースを前提にしていますので、公道では、そのエッセンスを感じさせるパーツとして捉えて頂ければ。
カラーラインナップも展開していますので、そのコーディネートなどドレスアップ効果も得られますので、それを楽しんで欲しいなとも思っています。
何で右側だけなのですか?
笠松さん:
製品の目的が意図しないブレーキングを防ぐためで、転倒時にレバーを保護することは念頭にしていないからです。そのあたりが、転倒時に車体などへのダメージを少なくする役目を持ったスライダーなどの保護パーツと大きく違う点でもありますね。
取り付けは難しいですか?
笠松さん:
基本的には純正のバーエンドと置き換えるだけです。機能性にも影響は無いのでカスタムビギナーの方にもお勧めできると思います。
ボルト固定用(¥10,010)のイメージ図。純正のバーエンドと置き換えるだけとなっている。サイズはM6、M8、M12がある。
中空ハンドル固定用(¥11,880)のイメージ図。内径φ13.5〜15.25、φ15.5〜16.75、φ18〜19.4の3サイズが用意されている。
レバーガード自体は右のみの設定ですが、左のクラッチレバー側にはバーエンドも付属していますので、左右の意匠も揃えられます。
左のクラッチ側としてアルミ削り出しのバーエンドも付属し、意匠を揃えている。
選び方はどうすれば良いですか?
笠松さん:
さまざまなハンドルに対応できるように、2種類、6つのサイズの固定方法を用意させて頂いていますが、御不明な場合はお買い求めの用品店さんや、弊社にお問い合わせ頂ければと思います。
カラーは6色展開。向かって左からブルー、ゴールド、グリーン、ガンメタリック、ブラック、レッド。いずれもMFJレギュレーションに対応。
特色を教えてください。
笠松さん:
バーエンド部分はアルミ削り出しとして強度を確保しつつ、一方でレバーガード本体の素材はPBT樹脂としたハイブリッド構造としています。ガードとしては強度も必要ですが、柔軟性や重量を増やしたくないなどの点からです。また過度の荷重が加わると破断する点も、PBT樹脂を採用したメリットです。
強度を確保するためにバーエンド部はアルミ削り出し、一方でガード部は必要な強度を持ちながらも重量変化が少なく、そして過度の荷重が掛かると破断するPBT樹脂を採用。
また、レバーをガードすればOKではなく、操作性も求められます。ハンドルの何処を握っても、それが端っこであってもアクセル操作の妨げにならない、それを追求していったら、このような形状にもなりました。
カワサキZX-25Rに装着されたブレーキレバーガード。ライダーのスロットル操作を妨げないオフセット形状となっている。また付属のスペーサーカラーで、スロットルの接触も回避。## ツーリングでも効果を発揮する〝ステップバー〟
アクティブのステップバーって何が良いんですか?
曽木さん:
弊社の『ゲイルスピード フットコントロールキット』に採用されているステップを独立した製品とした物です。
ステップバーの『元ネタ』になったのが、アクティブがゲイルスピードブランドで展開しているフットコントロールキット。クオリティアップによるアピール性も魅力の一つだ。
その特色は、なんと言っても踏み心地の良さ!! 靴底に吸い付くように一体化して、この良さを多くのライダーに味わって貰いたい、が製品化の大きな理由です。
ステップバーについて、お話しを伺った、アクティブ企画・広報部 企画課の曽木紀良さん。
純正で満足しているのですが、それから変更するメリットはどこでしょうか?
曽木さん:
ステップが滑らないと、そこでのホールド性が高まります。すると、荷重がかけやすくなって、バイクのコントロール性が良くなります。ステップで踏ん張れるんだ! という感じが如実にわかります。
靴底に吸い付くような高いグリップ性のヒミツが、表面にマシニングで施された切削加工にある。ただ山の部分を尖らせているのではなく、谷の側がV字とU字になっているのだ。
スポーツライディングをしなければ関係なさそうに思われるかもですが、ツーリングでも大いにメリットがあります。知らず知らずの内にしていた過度の荷重が無くなりますので、疲労度が圧倒的に下がるのです。
それは運転するライダーだけじゃなくて、後ろのピリオンライダーもです。乗り降りの際にも滑りにくくなりますから、心理的な不安が少なくなるのもメリットと言えますね。
ライダー側、タンデム側共にステップバーが装着されたCB400スーパーフォア。純正とリプレイスしているだけだから、可倒機構などもそのままだ。
ステップを丸ごと変えるのとの違いは何でしょうか?
曽木さん:
純正とのリプレイスですから、ライディングポジションが変化しません。また、そこから僅かに位置を変えたい場合には、オプションとしてオフセットカラーも設定していますし、位置はそのままで車体からの距離を調整できる延長カラーも設定しています。
CB400スーパーフォアのライダー側に装着されたステップバー。純正とのリプレイスなので、前後や高さの位置に変更は無い。
弊社の『ゲイルスピード フットコントロールキット』のように丸ごと交換するのに比べれば、ステップバーだけですから、リーズナブルに機能性を高められるのはメリットですが、シフトのタッチを良くしたいなどの目的もあれば、その場合は丸ごと交換になります。
取り付けは難しいですか?
曽木さん:
純正と置き換えるだけなので、極端に難しくはありませんが、取り付けに不安がある方は、ショップさんに御願いしてください。
また、ステップの踏み心地や感触を確かめたい場合は、イベントの際の弊社ブースにお立ち寄りください。
その他に製品のポイントを教えてください。
曽木さん:
ステップバー本体はブラックとシルバーの2色ですが、別売りのオプションパーツのカラーは6色ありますので、その組み合わせも楽しんできただけるかと思います。
バーの角度は6段階に設定可能にしてありますが、その位置決めにピンを使用しているので、もしも取り付けボルト緩んでしまっても回らない構造にもなっています。
スズキ・ハヤブサのタンデム側に装着されたステップバー。
カワサキZX-25Rのタンデム側に装着されたステップバーのカラーはブラック。
別売りのオプションパーツとして、ステップバーの位置を360度でオフセット可能なオフセットカラー、位置を5mmまたは10mm外側にする延長カラーが設定され、いずれも6色のが用意されている。
撮影・構成/木村圭吾