サッカーのJ2横浜FCは1日、再生医療を手がける「ONODERAメディカル」とオフィシャルパートナー契約を結んだと発表した。近年アスリートのリハビリ分野で注目される新療法を活用し、第一線で活躍する選手を支えていく。
昨年11月設立の同社が提供するのは、血小板に含まれる成長因子の濃縮液を患部に注入する「PRP療法」。自然治癒力を高め、細胞組織の再生を促進する効果があるという。患者自身の血液を使用するため、身体への負担が少ないことが大きな利点だ。
5年前に左膝前十字靱帯(じんたい)断裂の大けがを負ったFW小川航基はクラブを通じ、「サッカーは関節内のけがが多いスポーツ。再生医療の分野でサポートしてもらえることは大変心強い」とコメント。女子のニッパツ横浜FCシーガルズのMF吉田凪沙は、「けがをした後に一日でも早く戻れるようになれば。選手たちも再生医療について知る良い機会になると思う」と期待した。
8月に東京・大手町にCPC(細胞培養センター)が開設される予定。両チームのフィジカルコーチやメディカルスタッフと連携し、選手の要望に応じてPRP療法を提供する。同社学術顧問の藤宮峯子氏は、「新しい医療、未来志向の医療で選手たちをサポートしていきたい。これまで以上にパフォーマンスを上げて活躍してもらいたい」としている。