スイートルーム足りない… 姫路市中心部にわずか8室、G7閣僚会合誘致へ課題「神戸のホテル頼るかも」

姫路城が望めるホテル日航姫路のスイートルーム=姫路市南駅前町(同ホテル提供)

 先進7カ国首脳会議(G7サミット)の関係閣僚会合開催を目指す兵庫県姫路市で、要人が宿泊できるホテルのスイートルーム不足が課題になっている。市中心部では4施設にわずか8室があるのみで、市の担当者も「誘致に成功しても神戸のホテルに頼るかもしれない」と弱音を吐く状況だ。市は国際会議や学会といった「MICE(マイス)」の誘致に力を入れるが、大規模な懇親会を開ける会場も限られ、受け入れ態勢の充実が求められている。(田中宏樹)

 姫路市は昨年12月、県とともにG7閣僚会合の誘致を目指すと表明。海外の担当大臣らが滞在できるスイートルームの客室数を調査した。その結果、ホテル日航姫路やホテルモントレ姫路など姫路駅周辺の8室にとどまることが分かった。

 2016年にG7の保健大臣会合が開かれた神戸市では、神戸ポートピアホテル(同市中央区)だけでもスイートルームは49室ある。同区内にはほかにも複数のホテルが10室以上を備えており、姫路との宿泊環境の差は大きい。

 G7会合では主要7カ国のほか、欧州連合(EU)加盟国のオブザーバー参加が想定される。姫路市文化コンベンション推進室の横山亮主幹(49)は「姫路のホテルだけでは対応が難しく、移動を要する神戸で宿泊してもらう国が出てくる可能性がある。誘致の成否にかかわらず、宿泊環境の課題は整理したい」と話す。

 姫路市では昨年9月、展示場やホール、会議室を備える市文化コンベンションセンター「アクリエひめじ」が開館。神戸や大阪など都市部で開かれてきた規模のMICEの開催が可能となり、姫路観光コンベンションビューローは民間の学会や展示会などの誘致を目指す。

 ただ、アクリエは1日約2千人が参加する規模のMICEを開けるが、姫路には数百人を収容できる宴会場が少なく、懇親会の会場確保がネックに。「新型コロナ禍も3年目に入り、親睦を深める場を希望する団体が徐々に増えている」と担当の小寺信博さん(64)。「希望の人数で懇親会を開けないと、MICEの誘致にはつながらない」と顔をしかめる。

 アクリエの完成を見越し、ホテル日航姫路は19年にスイートルームを改装。宴会場には最新のプロジェクター機器を導入し、コロナの感染拡大後はインターネットの通信環境を改善した。山田篤総支配人(53)は「MICEの開催件数が増えると、要人が泊まれる部屋への需要は高まる。今後姫路での開催が増えれば、スイートルームの増室も必要だと考えている」と話した。

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