原材料の高騰続く…飲食店は苦渋の決断 広島

とどまらない相次ぐ値上げ、6月20日出荷分から業務用の小麦粉の価格も上がるなど原材料の高騰により苦渋の決断をした飲食店を取材しました。

中島商店 中島基晴社長「こちらが菓子用の薄力粉です」

福山市で食料品の卸を手掛ける中島商店。

倉庫には製菓や製パン店などに卸す食品類が積まれていますが、その中のひとつ小麦粉の値段の高騰が問題になっているといいます。

中島商店 中島基晴社長「また6月にも値上げということで、また上がるのかというなかなか悲惨な声を聞いています」

輸入小麦の価格は国が4月と10月の年2回決めていて、4月の改定では前回からおよそ17%の上昇に。

1トンあたりではおととしは約5万円だったのが7万円を超える金額となり、大手製粉会社は6月20日の出荷分から業務用の小麦粉の値上げを予定しています。

中島商店 中島基晴社長「アメリカの方で熱波があって、それが主要な値上げの原因といわれていますが、戦争も起きてますしそういった関連で(これからも)価格が上がるのではないかというのを非常に危惧している」

原材料の高騰で苦渋の決断をした店も…

児玉比呂記者「こちらのラーメン店ですが今日から値上げをしますという張り紙が張られています」

広島市にある人気ラーメン店「夢を語れ広島」

太麺の上にたっぷりの野菜が盛られたラーメンは全て自家製の材料を使うこだわりよう。開店前から行列ができる人気ラーメン店です。

これまで原材料が高騰しても価格は900円のまま提供していましたが、6月1日から1000円に値上げとなりました。

夢を語れ広島 橋本佑哉店長「正直、一週間くらいはもう寝られないくらい考えて、どうやったら値上げせずにやっていけるのかなって方法も考えたんですけど…」

今年に入り麺に使う小麦粉や豚肉など使用している全ての原材料の価格が上昇。

仕入れ値の合計がおよそ5%上がり企業努力では賄いきれない状態となったため、苦渋の決断をしたといいます。

夢を語れ広島 橋本佑哉店長「(値段を)上げる以上は、そのお値段に見合った付加価値というものをいかに僕たちが作っていくのかがこれからカギになっていくのではないかなと思っていて、そこに対して全力で向き合いたいなと思っています」

原材料のさらなる高騰も予想されていて飲食店は厳しい状況が続きそうです。

© 広島ホームテレビ