沖縄コロナ1472人、中等症も増 入院患者64%が70歳以上(6月2日朝)

 沖縄県は1日、10歳未満から90代の1472人が新型コロナウイルスに感染し、石垣市の社会福祉施設で4月にクラスターが発生したと発表した。県疫学統計・解析委員会は5月31日発表の報告書で、人の移動の増加や交流が活発化する夏休み以降、「再び感染拡大する可能性がある」と指摘。夏の流行に備え、イベントでの感染リスクを減らすことや、高齢者へのワクチン接種の推進などを呼び掛けた。
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 報告書では、県全域で新規陽性者数が減少しているものの、入院患者数は高止まりしているとして「医療と介護の視点では、いまだ厳しい状況が続いている」とした。先週の新規入院患者数の64%が70歳以上で101人に上ったという。酸素投与が必要な中等症患者も増加しているとした。
 1日発表の社会福祉施設内の療養者は107カ所で計322人。内訳は高齢者施設87カ所で260人、障がい者施設20カ所で62人となっている。
 石垣市内の社会福祉施設では、4月5~16日にかけて、スタッフ9人、利用者10人の感染が確認された。
 1日時点の新型コロナ患者の病床使用率は県全体で45.4%、本島で51.6%、宮古で12.1%、八重山で20.5%。新規陽性者の年代別は、最多の10歳未満が270人で10代が262人と続く。  米軍関係者の新規感染者数は50人で、基地別の内訳は不明としている。 (中村万里子)
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