神奈川新聞社が知的障害者が暮らす県内入所施設を対象に実施したアンケート調査で、入所者の年齢は50代が最も多く、全体の3割を占めた。最重度の障害がある人は7割近くに上り、高齢化や重度化への対応に苦慮する実態が浮かび上がった。
年齢は、29歳以下215人▽30代317人▽40代634人▽50代724人▽60代335人▽70代187人▽80代以上57人。最高齢は101歳だった。必要な支援の度合いを示す支援区分は最重度「6」が66%。「5」が23%、「4」が9%と続いた。
アンケートの自由記述からは、苦心しながら対応する様子がうかがえた。60歳以上が5割超の施設では「高齢や重度の人が多く、一人一人に個別支援をどのように提供できるか苦慮している」。別の施設では「年齢を重ねたことに伴う加齢症状への対応に加え、のみ込むことや排尿機能の障害で医療への依存度が高い人が多い」という。
また、自傷他害などの強度行動障害がある人は49%。施設によっては、40人ほどの入所者のうちほぼ全員が対象者である施設が3施設あった。