佐世保商高、オンラインでの交流授業に注力 日韓の高校生 語学力磨き合う

ビデオ会議システムの交流授業で自己紹介する佐世保商高とハナ高の生徒ら

 長崎県佐世保市吉岡町の県立佐世保商業高(平山政一校長)の国際コミュニケーション科が、インターネットのビデオ会議システムを使い、韓国の高校生との会話を楽しみながら語学力を磨く交流授業に力を入れている。同科には韓国の大学への進学や語学力を生かした就職を目指す生徒もおり、隣国の同世代から刺激を受けながら学習意欲を高めている。
 先月中旬、同校のパソコン室。同科で韓国語を学ぶ3年生7人は、それぞれのパソコン画面に映るハナ高(韓国・ソウル市)の生徒9人に笑顔で応えた。
 それぞれが自己紹介した後、ペアに分かれて会話に花を咲かせた。同科の豊村羽菜さん(17)は「好きな韓国アイドルの話で盛り上がった。言葉が通じてうれしい」と笑顔で話した。
 佐世保商高は昨年度、もともと交流があった韓国の柳韓工業高と初めてオンライン授業を実施。佐世保商高の韓国語講師ユ・ミンジョンさん(43)の人脈などで交流の輪が広がり、現在、現地の計5校と連絡を取り合っている。
 同科では2、3年生の生徒計26人が韓国語コースを選択。本年度はすでに計4回の交流授業を開いた。5月24日には韓国の生徒が韓国語を覚えるこつを伝授。佐世保商高の生徒は長崎の方言を教える準備をしている。
 交流授業について、同科主任の弓削靖子教諭(51)は「日韓の生徒が相手の言語と文化を生き生きと学んでいる。教科書だけでは学べない効果があるので今後も続けたい」と話している。


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