パワハラで男性自殺か 遺族が提訴 大分

2019年に豊後大野市の工場で働いていた男性が、パワーハラスメントなどにより自殺したとして、遺族が、本社や当時の上司らに損害賠償を求めて1日に提訴したことが分かりました。労働基準監督署は、上司とのトラブルがあったと労災認定しています。

訴状などによりますと、豊後大野市の金属製家具の製造工場で働いていた男性(当時21歳)は、直属の上司から1日中仕事を与えられないという嫌がらせを受けました。その後、男性は配置転換されましたが再び同じ上司から直接指示を受けるようになり「お前なんかいらない」などと発言されました。男性は新しく導入された機械のオペレーションを担当するなど重責によるストレスもあり、2019年8月に農薬を飲み自殺しました。

遺族は、男性が心身ともに疲弊していることを知っていたのに適切な対応を取らなかったとして、本社や当時の上司らに対し、約8900万円の損害賠償を求めました。

遺族の代理人弁護士は「会社側の労務管理に問題があった」と指摘していて、勤務していた工場は「訴状がまだ届いていないのでコメントは控える」と話しています。

また、豊後大野労働基準監督署は男性と上司との間にトラブルがあったとして2021年12月に労災を認定しています。

© 大分朝日放送株式会社