「平和を守る海賊」知りたくて… 全国屈指の進学校・開成高が修学旅行で瀬戸内へ 伝統のレースで奮闘

修学旅行で尾道市の因島を訪れたのは、東京にある全国屈指の進学校、開成高校の生徒たち…。
船を漕いで早さを競う、地元の伝統レースを体験しました。

RCC

開成高校の2年生が体験したのが、「因島水軍まつり」の風物詩、「小早(こはや)レース」です。「小早」は、室町・戦国時代に活躍した村上海賊が使っていた小型の和船(わせん)で、現在は、再現された船がレースで使われています。

RCC

開成高校では、修学旅行のプランを生徒たちが企画し、投票などで選んでいるといいます。ことしは中四国地方で5つのグループに分かれての旅行ですが、目的地をここに選んだグループの生徒たちには、どんな思いがあったのでしょうか?

「(まずは)僕たちがしまなみ地域の歴史や文化を知らないといけなくて、調べたところ村上海賊に最初いきつきまして、『平和を守る海賊』というフレーズが心に残って」(開成高校2年 旅行委員 久保田瞬さん)

RCC

平和を守る海賊…。

自分たちで調べるなかで、「知りたい」と思った村上海賊の歴史を、そのゆかりの土地で、「体験」しようとしたのです。

円陣で、声をあげます。

「絶対勝つぞー!」

RCC

ホラ貝とドラでレーススタート!

RCC

8チームに分かれ、いざ、決戦です。トーナメント方式で早さを競います。往復する距離はおよそ200メートル。進路を決める船頭と太鼓で音頭を取るのは地元の人たちです。

生徒たちは「櫂(かい)」と呼ばれる木製のオールを漕いで、ゴールを目指しました。

コロナ禍で「まつり」が2年連続中止となっていた中、因島で久しぶりに、伝統レースの活気が戻りました。

「みんなで(漕ぐのを)合わせるのが難しかったけど、協力して勝てると達成感はすごいです」(開成高校2年吉沢健佑さん)

RCC

「昔、この海を渡るのがどれだけ過酷だったか身に染みてわかりました」(開成高校2年 旅行委員 久保田瞬さん)

「仲間と何かをやっていくことはこれから先も多いので、1つでも何かの力になっていたら良いなと思います」(開成高校2年 楠遥佑さん)

RCC

修学旅行中、しまなみサイクリングも楽しんだ生徒たち。福山市では鞆の浦の歴史を学び、3日、帰路につくということです。

© 株式会社中国放送