焚き火マイスターの猪野正哉氏による2冊目の著書「焚き火と道具」が発売されました。焚き火と身近に暮らしている猪野さんだからこその視点が詰まったこの一冊は、焚き火を取り巻く道具の紹介だけでなく、猪野さん自身のエッセイ本のような側面も持っています。「焚き火と道具」のこだわりや猪野さんの焚き火に対する想いを、猪野さんと親交も深いハピキャンの大西編集長がインタビューしてきました!ちなみに、インタビュー会場はなんと、マイスターの「ご自宅」!?笑
猪野正哉さんによる2冊目の書籍は『焚き火と道具』
「着火剤は邪道と言われても私はバンバン使う」
目を惹く言葉が帯に掲載されている本『焚き火と道具』は、焚き火マイスター「猪野正哉」氏の2冊目の著書です。
焚き火を愛する者なら一度は目を通しておきたい『焚き火と道具』
この本には焚き火と身近に暮らしている猪野さんだからこその視点が詰まっています。
そこで、猪野さんのこだわりや焚き火に対する想いをお聞きするべく、プライベートでも親交のある大西編集長がインタビューに行ってきました!
ちなみに今回のインタビュー場所は...
な,なんと、猪野さんのご自宅(笑)。
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猪野さん、すみません。図々しくご自宅まで押しかけちゃって(;^_^A
超リラックスした状態でお話しをお聞きできればと。
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どうぞどうぞ。ごゆっくり(笑)
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というか完全なる「部屋着」ですね(笑)
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だって家ですもん(笑)
猪野さんのご自宅でゆるっと行われたインタビューの内容を、ご紹介いたします!
焚き火マイスターの猪野正哉氏とは
フジテレビ『石橋、薪を焚べる』の焚き火監修や、TBS『マツコの知らない世界』の「焚き火の世界」に出演。いわば“焚き火”スペシャリスト。
焚き火マイスターだけでなく、日本焚き火協会の会長/アウトドアプランナーとしての肩書きも持ち、活躍の方面は多岐に広がる。
自身が運営するたき火ヴィレッジ<いの>の運営管理を行っており、過去の著書として、焚き火のあれこれをまとめた「焚き火の本」がある。
ほかにもライターやモデルとしても活躍されている猪野さんですが、実はハピキャンのライターでもあるんです。
猪野さん執筆の記事も合わせてご覧くださいね!
1冊目の著書「焚き火の本」に関する記事はこちら
猪野正哉さん一冊目の著書「焚き火の本」が出版された際には、fam_mag編集長の槻さんとの対談もありました。
こちらの記事にも猪野さんの魅力がぎゅっとつまっています。
焚き火中では道具はあくまでも「脇役」 だからこそ道具にスポットライトを
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早速ですが質問させてください。今回の著書は『焚き火と道具』ですが、なぜ「道具」をメインテーマにしたのでしょうか?
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焚き火では、一度火がついてしまうと道具は「脇役」になってしまう。だからこそ、焚き火の脇役である道具にスポットライトを当てたかったんです。
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焚き火で使用する道具にも「エピソード」はあります。そのエピソードを中心とした本にできればなと構想はしていました。
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なるほど。言われてみると、焚き火に火がつけば道具にはほぼ触らなくなります。でも、焚き火をするにはいろんな道具が必要ですもんね。
焚き火が「主役」なら道具は「脇役」。ですが、名脇役とも言える道具たちがあるからこそ、焚き火を豊かに楽しむことができます。
そこに着眼できるのは、焚き火と身近に暮らしている猪野さんだからこそかもしれません。
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『焚き火と道具』では「〜の道具」という切り口で4章構成となっていますよね。
この章立ては猪野さんが考えたのですか?
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各章のタイトルは僕が決めましたけど、章立ては編集さん考案です(笑)
実は、本書に登場していない道具の原稿もたくさん書いたんですよね。
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え、それも見てみたかったー。
☝️『焚き火と道具』は「基本の焚き火道具」「火を充実させるための道具」「仲間と火を囲むための道具」「なくてもいいけど、こだわり道具」の4つの章で構成されています。
大西編集長も言っていたように『焚き火と道具』は4つの章で構成されています。
この章分けのおかげで「この道具はこういうときに役立つんだ」と理解が深まり、読み進めやすくなっている印象を受けました。
編集さん!素敵です!!
カタログのような本にしないことが「焚き火と道具」を執筆するうえでのこだわり
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『焚き火と道具』を執筆するうえで、こだわったポイントってありますか?
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カタログっぽい形にはしないことでしょうか。
テーマは「道具」ですけど、スペック紹介をするだけの本にはしたくなかったんですよね。
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確かに。道具を紹介している本なんですけど、読んでみると道具の「エピソード」中心でした。
なんていうか、道具の紹介を通して、猪野さんの人となりが見えてくるようで面白かったです。
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「道具の紹介を通して自分を表現する」というのは、書籍だからこそできたことだと思います。
雑誌で道具を紹介するときは、どうしてもスペック紹介が中心になってしまうのでエピソードまで触れることはなかなかできなくて。
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道具の紹介で「タバコ」が出てきたのは、猪野さんらしいなと思いました。
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吸いたいものは吸いたいですもん(笑)タバコだって僕にとってみれば、大切な道具です。
雑誌では道具紹介のスペースが限られるため、書き手自身のことまで表現することは難しいそうです。
ですが、今回は猪野さん名義の書籍のため、自由に書くことができたともおっしゃっていました。
でも、「焚き火の道具」としてタバコを紹介するできるのは「猪野イズム」な気がします(笑)かっけ~です。
ちなみに『焚き火と道具』出版記念に作られたノベルティはライター。ノベルティにも「猪野イズム」が炸裂していますね。
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本を読み進めていくと、道具紹介だけじゃなくて「お悩み相談」のコーナーもありましたよね。
あれがすごくいいなぁと思って。読み手の疑問にもしっかりと答えているのはもちろんのこと、読み進めるにあたって、いい意味でリズムが出てるな~と感じました。
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道具の紹介だけだと、飽きちゃいますからね。ワンポイントとして効かせられればなと思い、入れることにしました。
『焚き火と道具』は読み進めていくとわかるのですが、前述のとおり本全体のリズム感がすごくいいんです。
道具の紹介が続くかと思ったら、あれ?猪野さん自身の話?もありつつ、次回のキャンプに役立つ「お悩み相談」の項目があったり、目を惹くほど素敵な写真があったりと、読んでいて全く飽きません。
普段、あまり本を読まない筆者でも、さくさくと読み進めることができました!
焚き火と道具」は単なる道具紹介の本ではなく、猪野さん自身のエッセイ本のような側面もある
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『焚き火の道具』を読んでいると純粋に「へぇ〜こんなが道具あるんだ」と思う一方で、「猪野さんってこんな人なんだ」と猪野さんのことを想像する場面も多かったです。
実は『焚き火の道具』って猪野さんのエッセイ本のような側面もありません?
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前作『焚き火の本』では焚き火の魅力を伝えるため、極力自分を出さないようにしました。
けれでも『焚き火と道具』では「猪野正哉ってこんな人間なんだよ」ってことが少しでも伝わればいいなと思って、文中でちょっとしたおふざけもあったりします(笑)
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猪野さんの「良いゆるさ」が前面に出ていて本当に面白かったです。思わず、くすっとしてしまうような箇所もあり、自分は終始ニヤニヤして読んでたと思います。
『焚き火と道具』は猪野さんのことを全く知らない人でも、猪野さんに会いたくなるような本だと思いますし、これは役得になっちゃいますが、僕は猪野さんのことを知っているので、尚更面白く感じた気がしています。
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前作は「ライター:猪野正哉」が前面にでていますが、今作は「猪野正哉」自身を前面に出せたかなと思っています。
大西さんが「エッセイ本のようだ」と感じてくれたのは、こういった背景があるからかもしれませんね。
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『焚き火と道具』では「アウトドア業界が、すべて、ガチガチのテクニックやルールで固められているわけじゃないんだよ」ということもお伝えできればいいな、と思ってたんですよ。
ハピキャンもそうですが、アウトドアメディアが増えたことや、SNSの普及によって「アウトドアでは◯◯しないといけない、△△はしてはいけない」みたいな風潮が出てきている気がして。
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以前に比べると、世の中のアウトドアに対するイメージが、良い意味でも悪い意味でも定まってきたようには思いますね。
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「アウトドアを楽しむこと」って本来、もっと自由でいいと思うんですよ。もちろん、最低限のマナーは守る必要はありますけど、それってごく当たり前のことなんですよね。
僕みたいにタバコを吸ってるアウトドアマンがいてももちろんいいんです(笑)
「アウトドア」って聞くと「青空の下でさわやかにアウトドアを楽しむ」みたいなことが連想されがちですが、「雨が降るなか、タープの下で本を読む」ことだって立派なアウトドアです。
インスタグラムなどのSNSを見ると、キラキラしたアウトドアシーンが多くて「え、ここまでしないといけないの?」と尻込みした経験がある方って案外多いのではないでしょうか?
でも『焚き火と道具』を読んでいると猪野さんが「そんなに肩肘張らなくていいよ、もっと自由で良いんだよ」と言ってくれているようで、すごく安心するんですよね。猪野さんの不思議な魅力です。
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そうだ!僕の中で、「焚き火と道具」の一番の特徴だと思ったのが...本文の注釈です!
猪野さんらしさが炸裂しまっくてますよね。
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そこに注目してくれてありがとうございます(笑)注釈を入れることは、本を執筆するうえで編集さんと決めていました。
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『焚き火と道具』の注釈ってある意味、注釈の概念を壊していますよね(笑)むしろ注釈じゃないし、本文を食ってるとこもありました。可愛らしく表現しつつちょっとした毒もあるコメントがあったり。というか、いつの間にか注釈を読むことが楽しみになってましたもん。
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注釈も含めて『焚き火と道具』を楽しんでもらえると、著者としては嬉しい限りです(笑)
大西編集長も言ってますが、『焚き火と道具』の注釈って独特なんです。
「こんなことが注釈に書いてあるの?」と思わずクスッとしてしまうことから「確かにそうだよなぁ〜」と説得力のあることまで注釈に書かれています。
注釈のところだけでも一冊の本にできそうなぐらい、楽しめますよ。
猪野さんが今後してみたい焚き火企画とは?
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猪野さんが今後やってみたい焚き火の企画ってあります?
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今やってみたい焚き火企画ですかー。もう結構やりましたからねぇ。「24時間焚き火」はGIMME 5 CAMPでやったし...。あ!次はメ~テレのウルフィと24時間焚き火とかどうですか?(笑)
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それは、メ〜テレ社内にも確認しておきます(笑)
猪野さんは以前に「fam_mag」主催のイベント「GIMME 5 CAMP」で24時間ぶっ続けで焚き火を行ったことがあるのです。
24時間焚き火をし続けて、どれだけの薪を消費したのか気になる方は、ぜひ猪野さんの本で確認してみてくださいね。
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あ、あと、名古屋城で焚き火してみたいです。電気が無い時代は、名古屋城でもずーっと火が焚かれていたはずですから。
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おぉ、なんか壮大ですね。
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漠然としたチャレンジってわけじゃないんです。
「ちゃんとルールを守れば、名古屋城のような場所でも焚き火ができる」と伝わるといいなぁって。
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さすが焚き火マイスター、啓発的な意味合いもあるんですね。
その企画、めっちゃ面白そうです!やる時はぜひハピキャンチームも一緒にやらせてください!
甲冑を纏って焚き火をしている猪野さんを想像するだけで面白そう(笑)
名古屋城で猪野さんが焚き火をする日を筆者も楽しみにしています!
【おわりに】『焚き火と道具』は猪野正哉さん自身の魅力が詰まった本である!
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僕は猪野さんと何回もお会いしていますけど、『焚き火と道具』を通して、より猪野さんのことを知ることができた気がします。
この本を読んでて改めて思いましたけど、猪野さんって独特の雰囲気がありつつ、お茶目で魅力的な方ですよね。
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正直なところ、この本を書くのは本当に大変でした(笑)
原稿がどうしても仕上がらなかった時、よく髪をわしゃわしゃーってしてたんです。そうしたら、髪が傷んでしまってちぎれたりもして...。
ちなみに、長かった髪を短く切ったのもそれが原因です(笑)
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そういえば短くなってる...(汗)
産みの苦しみってやつですね...本当にお疲れ様でした。
でも、本当に面白かったです!また一緒に焚き火しましょうね。
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ぜひぜひ。僕も楽しみにしていますよ。
焚き火に関する道具の紹介だけでなく、猪野さんの焚き火に対する想いも詰まっている『焚き火と道具』
大西編集長が言っていたように『焚き火と道具』を通して、猪野さんの人となりが見えてくるのも、この本の面白いところです。
焚き火をしたことがある人だけでなく、焚き火をしてみたい人にも読んでもらいたい一冊だと筆者は思いました。
まだ、読んでいない人はぜひゲットしてくださいね!超おすすめです!