愛生園入所者ら瀬戸内で作品展 写真や陶芸など70点並ぶ

長島愛生園の入所者が撮影した作品の数々。収容桟橋の写真などが並ぶ

 国立ハンセン病療養所・長島愛生園(瀬戸内市邑久町虫明)の入所者らによる作品展「長島からの風」が3日、道の駅・黒井山グリーンパークゆうゆう交流館(同所)で始まった。写真や陶芸など約70点が並び、観光客らが見入っている。5日まで。

 入所者と職員計12人が俳句や川柳、組み木、絵画などを出展した。患者が船で最初に上陸し、家族との別れの場所にもなった収容桟橋の写真は、夕焼けに染まる橋が美しくも、どこかもの悲しい1枚。12星座をモチーフにした動物の組み木は、愛らしい表情が目を引く。

 「手から手をつなげば広がる平和の輪」「やさしさを分け合う心に咲いた花」としたためた川柳のほか、古里を描いた絵画、備前焼の皿なども展示。ハンセン病や愛生園の歴史、園内の史跡を紹介するパネルも並ぶ。

 午前9時~午後5時。無料。作品展は愛生園入所者自治会が毎年開いており、15回目。

© 株式会社山陽新聞社