政府が骨太の方針で歯科検診義務付けを検討へ 歯科医師は歓迎

政府が6月にまとめるいわゆる骨太の方針で、国民に毎年の歯科検診を義務づける制度の検討が盛り込まれることになりました。

歯の健康を保ち健康寿命を延ばすことで、1人当たりの医療費を抑えたい考えです。

健康で充実した食生活を支える歯。いつまでも健康な歯を保つためには、日々の手入れが欠かせません。

政府が6月にまとめるいわゆる骨太の方針に、すべての国民が毎年歯科検診をすることを目指すという方針が盛り込まれることになりました。

歯科検診義務化の検討について、仙台市内の歯科医師は歓迎の意向を示します。

懸田歯科医院懸田明弘理事長「早期発見、早期治療で健康を維持するのはすごくいいことだと思いました」

狙いの一つが医療費の抑制です。

細菌の感染によって引き起こされる歯周病。歯茎や歯を支える骨が溶けてしまうだけでなく、放置すると全身の病気を招く恐れがあります。

懸田歯科医院懸田明弘理事長「血管の中に細菌が入ってしまえば、それがあちこちにくっついてしまうので、脳の血管を詰まらせたり、心臓の血管を詰まらせたり、腎臓のフィルターを詰まらせたり、いろんな障害が出てくる」

歯周病を防ぐことが脳梗塞や心筋梗塞などの予防にもつながり、医療費全体を抑えられる可能性があります。

しかし、厚労省の調査によりますと、過去1年間に歯科検診を受けた人の割合は2人に1人に過ぎません。

定期検診について、街の人に聞くと。

「学校とかで言われないときっかけがないとあまり行かないので、自分からは率先して行かないですね」

「歯医者に行くのは年に1回。そういう機会がないとなかなか行きずらかったりするのでいいと思います」

歯科検診の義務化は、これから検討する段階なのでまだ決まったわけではありません。 義務化に伴う費用の問題など課題もあり、今後、議論が必要となります。

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