棋聖戦第1局でまさかの2局連続千日手が成立 タイトル戦では20年ぶり

将棋の藤井聡太棋聖(竜王、王位、叡王、王将の五冠)に永瀬拓矢王座が挑戦するヒューリック杯棋聖戦五番勝負第1局の千日手指し直し局が3日、兵庫・淡路島の「ホテルニューアワジ」で指され、53手で再び千日手が成立した。

今局は序盤の昼食明けにも一度、千日手の筋が現れたが、その際は永瀬王座が回避した。その後、66手で千日手が成立。指し直し局は先後が入れ替わり、永瀬王座が先手となった。戦型は角換わりとなったが、中盤のねじり合いでまたも千日手模様に。双方、時間を使わず、すんなりと2度目の千日手が成立した。タイトル戦で千日手が1局で2回成立したのは、2002年の第15期竜王戦、羽生善治竜王―阿部隆七段(当時)戦の第1局以来。30分後に指し直し局が指され、再び藤井棋聖が先手となる。

永瀬王座にとっては、同じ対局場で指された2016年の第87期棋聖戦五番勝負第1局・羽生善治棋聖(当時)でも千日手となり、指し直し局を制した。藤井五冠は叡王戦第2局の指し直し局は勝利したが、過去は8局中3局で敗戦。自身の勝率からすると、指し直し局の勝率は低くなっている。

(よろず~ニュース編集部)

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