庭先でシジュウカラ巣立ち 天敵からひな守る苦心実り 茂木の滝田さん方

巣箱の中の様子を見に来たシジュウカラの親鳥

 【茂木】飯野の滝田春男(たきたはるお)さん(68)が自宅庭先に掛けた巣箱から3日、シジュウカラが巣立った。天敵のヘビからひなを守る苦心が実った。

 滝田さんは一昨年2月に庭の3カ所に初めて巣箱を掛け、同年は4羽、昨年は8羽が巣立った。今年は過去2年より約3週間遅い5月初めに一つの巣箱で親鳥が巣作りし、5月21日に8羽がふ化。懸命にひなに餌を運ぶ2羽の親鳥の姿を連日観察してきた。

 「昨年は8羽巣立ったが別の8羽がヘビに飲まれてしまった」反省から、滝田さんは今年、巣箱を支える柱にビニールを巻き、ひなのにおいを消すためネギでにおいを付けて見守っていた。

 「もう数日で巣立ち」とみていた3日午前10時ごろ、親鳥が餌をくわえず巣の入り口に止まって中をうかがう様子が見られ、その後巣箱の中を観察すると既にひなの姿はなかった。滝田さんは「巣立ちの瞬間は見られなかったが、間違いなくきょう巣立ったはず。ヘビに飲まれなくてよかった」と安堵(あんど)の表情で話した。

巣箱の中の様子を見に来たシジュウカラの親鳥
巣箱の中の様子を見に来たシジュウカラの親鳥

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