旭川堤防や河川敷で社会実験開始 岡山、キッチンカーや飲食テント

社会実験で旭川堤防上に並んだキッチンカーやテント

 岡山市北区出石町地区の旭川西岸に広がる堤防や河川敷を活用してにぎわい創出を目指す社会実験が4日、始まった。初日はキッチンカー3台が出店し、家族連れらが岡山城や後楽園に近い水辺空間でゆったりとした時間を過ごした。土日曜・祝日を中心に12月25日まで実施する。

 昨年7月に完成した堤防(長さ約60メートル)上にハンバーガーやコーヒー、かき氷を提供するキッチンカーが登場。椅子とテーブルを備えたテントが用意され、家族連れらが心地よい川風を感じながらランチを楽しんだ。

 この日の岡山市中心部は日中の最高気温が25度以上の夏日となったが、同市立箕島小4年女子(9)、2年男子(7)のきょうだいは「ハンバーガーがおいしかった。テントの中は涼しい」と喜んでいた。

 岡山旭川河畔実験プログラム「ENNGAWA」と銘打ち、一部のエリアを自由に使える予約制の場所貸し、テント設営体験やたき火講習といった企画も展開する。近くの飲食店でテイクアウトした人向けの椅子とテーブルの有料貸し出し(500円)もある。

 社会実験は官民組織で取り組む「旭川かわまちづくり」の一環。昨年8~11月にも計画したが、新型コロナウイルスの影響で予定の半分ほどとなる計44日しかできなかった。市は前回に続き一般社団法人「旭川しろうちアライアンス」(同市北区表町)に運営を委託しており、社会実験を通じて民間主体で事業を継続する方策を探りたい考え。

 出店は原則、午前10時~午後6時。出店情報やイベント予定はフェイスブックやインスタグラムで知らせる。同法人の久山信太郎代表理事(44)は「近くの石山公園なども含め、旧城下町エリアの魅力アップを図りたい」と話した。

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