真庭市の北房観光協会が同市下呰部に整備した学習施設「里山里海交流館しんぴお」(渚(なぎさ)の交番)が4日、オープンした。仮想現実(VR)の大型映像投影システムを使い、水辺の環境学習ツアーなどを展開していく。
日本財団(東京)が自然保護活動の拠点を整備する「渚の交番プロジェクト」の一環。海辺の地域を中心に全国12カ所あり、山間部では同市が初となる。
施設は呰部商店街の一角で、新設した木造平屋の多目的ホール「ほたるび」と既存の古民家レストラン「北房ほたる庵」からなる。VR投影機を備えたホールでは、学校や団体客を受け入れ、川と海のつながりや周辺の自然、地域で保護を進めるホタルの生態などの映像を上映し、座学も行う。レストランでは、瀬戸内の海産物や地元の野菜を使ったメニューを提供する。
岡山県内初の渚の交番として昨年9月に開館した「ひなせうみラボ」(備前市・日生諸島)とも連携し、交流イベントを計画していく。
開所式では坂本信広館長が「環境保護の大切さを学ぶ拠点として多くの人に訪れてほしい」とあいさつ。同財団の海野光行常務理事や石井秀明観光協会長らがテープカットし、子どもたちが愛らしい踊りで花を添えた。
開館時間は午前10時~午後5時。火曜日と年末年始休館。