栃木県内の消防団員、5年連続最少更新 報酬増額など対策急ぐ

栃木県の消防団員数と充足率

 栃木県の消防団員数は2021年4月現在、1万4052人で、5年連続で過去最少を更新したことが4日までに、総務省消防庁と県のまとめで分かった。20年から305人減った。高齢化やなり手不足など構造的な課題に加え、コロナ禍で活動をPRする催しの中止も響いた。定数(1万5890人)に対する充足率も88.4%と2年連続で90%を下回り、団員の平均年齢も上がっている。各市町は団員確保のため報酬を引き上げるなど対策を図っている。

 県消防防災課によると、団員数は50年ほど前には2万人を超えていた。その後は減少傾向が続き、2013年には1万5千人を割り込んだ。20年には充足率が90%を切って89.3%となった。市町別では21年4月現在、充足率90%以上は12市町。80%台が11市町、70%台も2市あった。

 若い人が入らないと、退団せずに残る団員が増えるため、平均年齢は11年の35.9歳から10年間で40.2歳へと4歳以上上がった。

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