空手組手団体 瓊浦攻め19年ぶり男女優勝  第74回長崎県高校総合体育大会 第2日

【空手女子組手団体決勝、瓊浦―長崎日大】瓊浦の次鋒江村が上段蹴りを放つ(左)、 【空手男子組手団体決勝、瓊浦―長崎日大】瓊浦の先鋒村野が上段突きで攻める=西彼長与町民体育館

 試合終了のブザーが鳴ると、選手たちの間に歓喜の輪が広がった。空手組手団体は攻めの姿勢を貫いた瓊浦が19年ぶりに男女優勝。決勝は男女とも長崎日大に3-0で快勝した。男子は昨年の惜敗の悔しさを晴らし、女子は主力3人が体調不良で欠場するという逆境を乗り越えた。
 男子は個人戦も制した先鋒村野が流れを呼び込んだ。「身長が高い相手の間合いで戦わず、突き終わりの隙を狙った」と上段突き2発で先勝。次鋒中村も6-5で競り勝ち、最後は主将の中堅山口が3-0で決めた。
 リーグ戦で競った昨年は勝敗で長崎日大と並び、勝者数差で優勝を逃した。その悔しさを忘れずに稽古に励み、昨秋の県新人大会を制した。山口は「追われる側になってもてんぐにならず、基本からみっちりやった。攻める組手を貫けた」と胸を張った。
 女子は4日の監督会議でメンバーを変更。急きょ1年生の吉村、大渡が入ったが「出られない先輩を全国へ連れていこう」と結束した。決勝は先鋒吉村が中段蹴りを決めて勝ち、次鋒江村が上段蹴りなどで大勝。2年生の中堅鈴木も蹴り技で逆転勝ちして、3人でV2を決めた。
 昨夏、女子はインターハイ直前に体調不良者が出て出場できなかった。東監督は「目標を大きく持って一戦一戦しっかり力を出してほしい」。2年分の思いを胸に、いざ全国へ。男女そろって攻めの姿勢を貫いてくる。


© 株式会社長崎新聞社