【出前授業 学校に宮日がやってくる】 地域知り看護考えて 宮大医学部 科目新設

当日の紙面を開いて、多様な記事を確認する宮崎大医学部看護学科の1年生ら

 宮崎日日新聞社の出前授業「学校に宮日がやってくる」が25日、宮崎市の宮崎大学清武キャンパスであった。医学部看護学科(柳田俊彦学科長)1年生約60人に対し、編集局ニュースセンターの宮下拓参事が「患者さんの健康と命の土台である地域について、郷土紙を読んで理解することで、将来の看護の充実に役立ててほしい」と呼びかけた。
 看護学科の学生が、看護対象者の生活基盤である本県の多様性に目を向け、人々の暮らしや地域資源を広く学ぶ新設科目「ひむか看護論」の一環として開かれた。
 講義では、地元紙の役割について、コロナ禍や口蹄疫、調査報道の記事など地域住民の暮らしと密着した紙面を紹介。「宮日SDGs宣言の下、読者、県民との共感を目指して取材と編集を日々行っている」と説明した。
 受講した中島杏さん(18)は「医療のニュースは難しい点があるが、新聞は読み返して理解を深められる」と活字の利点を再認識。担当した吉永尚紀教授(看護学)は「地域で何が起きているかの情報源として、ネット社会の中での地元紙の意味や役割を学ぶことができた。情報を偏りなく得て、内容をいかに的確に看護対象者に伝えるか、という点でも重要な学びになった」と語った。

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