南武線「開かずの踏切」を「賢い踏切」に 向河原駅前踏切、12月工事完了予定

JR東日本横浜支社が踏切遮断時間の短縮工事に取り組む向河原駅前踏切(同支社提供)

 「開かずの踏切」として改良が求められてきたJR南武線の「向河原駅前踏切」(川崎市中原区)について、JR東日本横浜支社は、踏切遮断時間の短縮工事に取り組む。工事の完了は12月ごろの予定で、1時間当たり数分程度の改良につながるとしている。

 国土交通省はピーク時の遮断時間が40分以上の踏切を「開かずの踏切」としており、向河原駅前踏切もその一つ。2019年の調査では、ピーク時の1時間当たりの遮断時間は約44分だった。

 同踏切ではこれまで、向河原駅の通過列車と停車列車を区別せずに同じタイミングで警報を鳴らしていたが、今回の工事ではタイミングを変更。停車列車の時は、より駅に近い位置を通過したタイミングで警報を鳴らし始めることで、踏切の遮断時間を工事前に比べて短縮できるという。

 こうした技術は「賢い踏切」と呼ばれ、同支社管内にある307カ所の踏切のうち、3割近くで導入されている。

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