福井県福井市の足羽山にある福井市自然史博物館前の天魔池で、モリアオガエルの産卵が始まっている。産み付ける場所は木の枝にぶら下がった白い泡の中。新緑に囲まれた水辺にひときわ映えている。
同館によると、泡の塊は例年30個ほど現れ、今年は5月初旬から確認。大きさは直径10~15センチほどで、300~800個の卵を産み付ける。泡は体内から出した粘膜で、乾燥から卵を守る役目があるという。産卵する1匹の雌に、複数の雄がつかまっている様子も見られる。
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同館の出口翔大学芸員(32)は「葉が青々と茂った木の枝に、真っ白な卵の塊がぶら下がると初夏がやってきたなと感じる」と話していた。卵は約1週間ほどでふ化し、オタマジャクシとなって池に落ちる。