高校生クラスは佐々原蓮さん優勝「勉強と将棋両立したい」 第11回青少年将棋大会・関東大会

デイリースポーツ主催の「第11回青少年将棋大会 関東大会」(後援=公益社団法人日本将棋連盟、協賛=株式会社文明堂神戸店、ロート製薬株式会社、左海醤油工業株式会社、トーラク株式会社、株式会社ロッテ)が5月29日、東京都の江東区文化センターレクホールで行われ、115人が、年代ごとの4クラスに分かれて熱戦を繰り広げた。高校生クラスを制したのは東京都・芝高等学校2年生の佐々原蓮(ささはら・れん)さん。各クラスの優勝者、準優勝者、三位には記念メダル、賞状、記念品が贈られた。

数々の強豪を打ち破って栄誉に輝いた佐々原さんは祖父の影響で小学3年生から将棋を始めた。現在は同校の将棋部に所属。「自分らしい将棋を指すことができた。決勝戦は最後まで落ち着いていた」と胸を張り「これからも勉強と将棋を両立しながら高校生活を楽しんでいきたい」と爽やかに大会を振り返った。

中学生クラス優勝の梅津美琴(うめづ・みこと)さんは東京・文京区立第六中学校に通う3年生。父との対局がきっかけとなり小学4年生から将棋に没頭した。プロ棋士の戸辺誠七段が主催する教室で腕を磨いており「決勝は予選で負けていた相手なので不安だったけどリラックスして指せました。いつも指している穴熊で勝てたのでうれしい」と得意の型で挑めたことを勝因に挙げた。

小学生クラスを制した6年生の石山清太郎(いしやま・せいたろう)さんは父と姉の影響を受け将棋歴8年。東京・国立第二小学校に通う。「苦しい対局が多かったです」と思い起こしながら「いま一番好きなのが将棋。今後の目標は奨励会の合格です」とプロ棋士の養成機関にステップアップすることを目指している。

交流戦クラス最優秀賞の谷島元(たにしま・げん)さんは東京・武蔵野市立第一小学校に通う2年生。4歳の頃から父に将棋を教わっている。好きな棋士として藤井聡太五冠の名を挙げ「疲れたけど楽しかった。磯遊びと将棋が好きです」と小学生らしい無邪気な笑みをこぼした。

◆指導棋士三段・藤田一樹氏の感想

今大会は日本将棋連盟主催の育成機関である「研修会」出身の入賞者が多く、大会を見届けた関東研修会幹事補佐で日本将棋連盟指導棋士三段の藤田一樹氏は「やはり藤井聡太さんはじめ、いまタイトルを持って、活躍している先生の戦法がたくさん見られて激しい戦いが多かったですね。力をつけて奨励会に入って、プロになっていく。そんな人材もこの中から出てくると思う」と大会の感想を語った。

◆藤田一樹(ふじた・かずき)。1988年12月21日生まれ、大分県出身。2001年奨励会入会。2014年二段にて退会。塾、証券会社勤務を経て2019年4月から指導棋士三段。

(よろず~ニュース/デイリースポーツ)

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