各球団の番記者が選ぶトレード要員 エンゼルスからはアデルが選出

日本時間6月7日、メジャーリーグ公式サイトでは各球団の番記者が「今夏のトレード・デッドラインで放出される可能性のあるトレード要員」を選出する特集記事を公開した。トレイ・マンシーニ(オリオールズ)、アンドリュー・ベニンテンディ(ロイヤルズ)、フランキー・モンタス(アスレチックス)、ジョシュ・ベル(ナショナルズ)、ルイス・カスティーヨ(レッズ)、ホセ・イグレシアス(ロッキーズ)らの名前が挙がるなか、エンゼルス担当のレット・ボリンガー記者はジョー・アデルを選出した。

現在23歳のアデルは、今季ここまで21試合に出場して打率.208(72打数15安打)、3二塁打、3本塁打、9打点、1盗塁、出塁率.219、長打率.375、OPS.594を記録。27三振に対してわずか1四球と打撃面の課題は依然として改善されておらず、外野の守備でも未熟さを露呈。マイナーAAA級でも19試合で9二塁打、6本塁打、長打率.597、OPS.938とパワーこそ発揮しているものの、打率は.222(72打数16安打)にとどまっている。

ボリンガー記者は、そんなアデルについて「シーズンの大半をマイナーAAA級で過ごしているが、同じ外野手であるテイラー・ウォードが右ハムストリングの軽度の張りで故障者リスト入りしたため、メジャーに戻ってきた」と紹介。「打席でのコンタクトに課題を抱える元トップ・プロスペクトであり、外野の守備も発展途上だ。ただし、彼が持つパワーはすさまじく、まだ23歳である」とアデルの課題と魅力について言及した。

そして「エンゼルスはアデルの可能性に賭ける可能性もあるが、マイク・トラウト、ブランドン・マーシュ、ウォードと外野手は揃っている」とエンゼルスのチーム状況を分析。そのうえで「もしエンゼルスがトレード市場で買い手に回り、投手の補強を目指すのであれば、アデルはエンゼルスが提供できる最高のトレード要員となるだろう」と指摘した。

ウォードの台頭によってエンゼルスでの居場所がなくなりつつあるアデル。ボリンガー記者が指摘するように、今夏のトレード・デッドラインでチームを去ることになるかもしれない。

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