大小約30作品が並ぶ「ジオラマ展」、6月26日まで 高木さんと近藤さんの受賞・雑誌掲載作など、ふるさと伝承センターにズラリ

 山口市在住のジオラマ作家、高木直哉さんと近藤一義さんによる「ジオラマ展」が、山口ふるさと伝承総合センター(山口市下竪小路)で開かれている。会期は6月26日(日)までで、入場時間は午前9時から午後5時。昨年11月のリニューアルオープンを機に、今年2月から同館で展開されている「マンスリー企画」の一つで、観賞は無料。

▲近藤さん(左)と高木さん

 高木さんは、「ミリタリーモデル」(主に第二次世界大戦以降の陸戦兵器の模型)を得意ジャンルとするモデラー。日本で最高峰のスケールモデルコンテストと言われている「キヤコン」で、2016年に最高賞の「グランドマスター」を受賞。金賞5回など、これまでにエントリーした8回すべてで受賞を重ねている。AFV(装甲戦闘車両)系コンテストでの受賞も多数あり、雑誌「アーマーモデリング」にお手本として作例が掲載されてもいる。

▲高木さん作「The sun of the Sahara Desert」(キヤコングランドマスター受賞作、2016年)

 近藤さんは、広告代理店でグラフィックデザイナーとして働く傍ら、モデラー「KZG」(カズジィ)として活動。プラモデル大手のタミヤが1973年から開催している「タミヤ人形改造コンテスト」の常連受賞者で、雑誌「モデルグラフィックス」への作例掲載でも活躍中だ。また、山口市内のカルチャースクールで、ジオラマ作り教室の講師も務めている。

▲近藤さん作「the Last Supper」(タミヤ人形改造コンテスト金賞受賞作、2004年)

 高木さんと近藤さんが知り合ったのは、15年ほど前。福岡市でのモデラー交流会の席でちょうど向かい合わせになり名刺交換すると、二人とも山口市の同じ地域に住んでいることが判明した。以来交流が始まり、5年前には合同展を山口市内で初開催。今回は、それ以来の合同展示となる。
 会場には、各種コンテストでの受賞作や、雑誌に掲載された作品など、大小約30作品が並ぶ。題材は、歴史上の一コマ、映画、テレビ番組、戦争の一場面などさまざまだ。

ワークショップも開催 地面・木・建物を作る

 会期中には、ジオラマ作りのワークショップも開かれる。土曜日午前10時から午後3時まで(休憩1時間)の全3回で、1回ごとの参加も可能だ。1回目・6月11日のテーマは「グランドワーク(地面を作る)」、2回目・6月18日のテーマは「グリーンワーク(木を作る)」、3回目・6月25日のテーマは「テクスチャー(建物を作る)。地面一つとっても、土、コンクリート、石畳、雪景色等さまざまで、木・植物もしかり。
 「ここで指導するテクニックは、ドールハウスやミニチュアハウス作りにも使えるので、気軽に参加してもらえたら」と高木さん。
 参加料は各回800円で定員は10人程度。小学高学年以上が対象だ。申し込み・問い合わせは同センター(TEL083-928-3333)へ。

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