オダウエダ 初単独ライブはアンチ大歓迎!「そこまで気になるならネタ見て」

結成9年目で初の単独ライブ「ALC.不可説不可説転」を7月2日に東京・ルミネtheよしもとで開催する女性お笑いコンビ・オダウエダが7日、よろず~ニュースの取材に応じた。2021年の女性芸人ナンバーワン決定戦「THE W」で優勝。結果をめぐってネット上で吹き荒れた賛否の嵐を乗り越えた小田結希(26)と植田紫帆(30)は「ファンもアンチもルミネに集合でよろしくお願いします!」と呼びかけた。キングオブコント、M―1を視野に入れる2人。お笑い女王の座に続き、新たな賞レースに臨む。

2014年のコンビ結成以来、悲願だった単独ライブ開催。酒好きを自認する2人は、アルコール度数に「不可説不可説転」という仏典由来の数え切れない無限単位をタイトルにつけ、テキーラ以上の純度を約束した。小田は「ナイツの塙さんが『THE W』の感想で『オダウエダのネタは、ハイボール飲んで見るぐらいがちょうどいい』と言ってくださっていて」と説明。植田は「ムチャクチャな度数やでって意味で、非日常を楽しんでもらえれば」と意気込む。変幻自在のコントで、観客を酔わせるつもりだ。

1時間のライブでは、6本のネタを披露する。植田は「1時間、オダウエダだけがネタを6本もやるっていうのは本当に初めて。吉本も『どうなるのか…』って、全員が期待と不安に満ちた表情で日夜制作中です」と心境を明かした。手作りの小道具を多用する芸風の2人だが、小田は「小道具を使うコントはもちろんなんですけど、それ以外のコントも単独なんで、やってみようという感じです」と新機軸にも挑む。

2021年12月の「THE W」を制し、生活が一変した。植田は「めちゃくちゃ変わりました。今までアルバイトで食べていてたんですけど、お笑いで食べていけるようになった」と喜びをかみしめる。売れるまで早朝のコンビニバイトをしていた小田は「毎朝5時起きだったんですけど、寝る時にアラームをかけていた。バイトを辞めた後もアラームをかけそうになって『もうないんだ』って。今でも起きますね」と苦笑した。

「THE W」決勝では、Aマッソ、天才ピアニストとギリギリの熱戦を展開。審査方法などをめぐって、ネット上で賛否両論が巻き起こった。植田は「見てくださったお客さんの数が、テレビとライブでまずもう絶対数が違った。反響が良くも悪くも、あんなに来たことが初めてだったので、やっぱり初めは戸惑いましたね」と振り返る。

ダウンタウンの松本人志(58)が決勝翌日、自身のツイッターで「自分の思った結果じゃなかったからといって、優勝者を悪く言うのは違うと思う。でも、それだけお笑いに熱くなってくれてありがとう!」とつぶやいた。植田は「松本さんとか先輩たちが『気にすんなよ』って。今は賛も否も見てますね。書かれないよりマシっていうのを最近割り切ってやってます」と、松本のツイートに救われたという。

3時のヒロインやぼる塾など、同じ吉本興業の女性芸人からも〝アンチ対策〟のアドバイスがあった。植田は「みんな、そういうことがあったみたいな話を教えてくださった。ノウハウとかあって助かっています」と感謝しきりだ。

優勝直後の暴風雨をしのぎ、自信も身につけた。小田は「『THE W』の時に楽しめなかった方々にも楽しんでいただけるように今作ってるんですね」と話す。植田は「ひと部分だけ見て『あんまりやな』って思っている方にこそ、ネタは見て欲しいですね。意外と『THE W』について言っている方って、ちゃんとネタ見てなかったりするので。こちらのお給料になりますので、アンチの方もそこまで気になるなら見に来ていただきたい」と、アンチの来場を歓迎した。

単独ライブとともに、お笑いの賞レースにも照準を合わせた。最大目標はコント日本一決定戦・キングオブコントだ。植田は「NSC時代から、コントで一番獲りたい、笑わせたいと目指してきたのがやっぱりキングオブコント。『THE W』でひと仕事終えたので、ここ1本で頑張りたいなと思ってます」と気合を入れる。

M―1については「難しいですね。基本はコントだけでやっていきたいです…」と小田はやや及び腰だが、賞レースは大好きだと語る。植田は「毎年キングオブコントが一段落すると、絶対M―1出たくなるんですよ。小田が『今はあんまり』って夏は言うんですけど『やっぱり出ようか』になるんです」と、あうんの呼吸を見せるオダウエダ。女王の称号を胸に、まずは〝2冠〟に挑む。

公演は7月2日午後8時から。チケットは劇場窓口、FANYチケットhttps://yoshimoto.funity.jp/などで発売中。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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