讃岐のエースストライカー、松本孝平に聞いた!「リオ五輪の最終兵器」がベジタリアンになった深いワケ

現代サッカーにおいて非常に大事な要素となっているフィジカル。日本でもその重要性は年々増しており、育成年代での取り組みも進んでいる。

そうしたなか、「ベジタリアンアスリート」としてSNSなどで積極的な発信を行っているサッカー選手がJリーグにいる。

今季加入したカマタマーレ讃岐でエースストライカーとして活躍している松本孝平だ。

明治安田生命J3リーグ第7節のFC岐阜戦では、2ゴールを決めてチームを勝利に導いた松本。

リオデジャネイロ五輪前には「日本の最終兵器」と報じられたこともある27歳のFWに、Qolyが直撃!キャリアや食事のことなどいろいろ聞いてみた。記事ではその一部を紹介。

(取材日:2022年5月25日)

――(前略)そんな文武両道の松本孝平選手は、「ベジタリアンアスリート」を公表されていますね。

きっかけになったのは『ゲームチェンジャー:スポーツ栄養学の真実』という映画です。アスリートの人たちが結構見ていて、共感する人が多いんです。

僕自身、名古屋グランパスへ入る前に怪我をしてしまい、プロ選手としてのスタートも怪我だったので、結果怪我に悩まされてカテゴリーを落としていきました。JFLでもなかなか結果を出せなかったです。

Jリーグでやっている選手と、どこかで差を付けないといけない。どこかで自分自身を良くしていかないといけません。

「食事」にもともとすごく興味があって、怪我を早く治すという意味でも何を食事としてとるか、どういうものをとったほうがいいかはずっと意識していました。

そういった栄養管理をやっている中で、『ゲームチェンジャー』という映画を見て、動物性の食事がアスリートの体にとってどういったデメリットがあるか、分かりやすく話してくれていました。

逆に動物性の食事をとらなかった時にどれだけメリットがあるかというのもあります。

――すぐにお肉をやめられたんですか?

お肉の代用品のご飯があるんですけど、僕の奥さんの両親もベジタリアンで、そこで食べさせてもらった食事がそういった代用品でお肉みたいに作っている食事が多かったんです。

それを食べた時、自分は果たして何を思って「お肉がおいしい」と思っていたのか、すごく考えたんです(笑)。以前は焼肉も好きでしたし、オフ前はステーキとかを食べていました。

「なぜ自分はお肉がすごく好きだったのだろう」と思ったら、肉そのものよりも味付けとか、そういうものを“食べている感”に自分が満足しているだけでした。そこから肉を食べるのはやめましたね。

――ひと口に「ベジタリアン」と言っても色々な人がいるそうですね。

自分は、肉はまったく食べないです。卵・乳製品は意識しては摂らないですけどOKにしています。あと、魚、魚介系も外食の選択肢としてOKにしています。

卵と乳製品と魚介に関しては、これをナシにしたら他の人とご飯に行けないですね(笑)。好んで家とかでは摂らないです。

朝はご飯と味噌汁、そしておかずを何かしら摂って、昼も似たような感じですね。家だったらご飯と味噌汁と何かおかず。たんぱく質を摂れる系のものを作ったりとか。夜もそんな感じです。

動画では他にも、キャリアの転機となった鹿島レジェンドの言葉や、4年ぶりのJリーグとなる讃岐で好調の要因、ベジタリアンになったことでの効果、さらには大学時代に取得した救急救命士の資格についてなど、たっぷり聞いているのでそちらもぜひ!

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カマタマーレ讃岐は今週、6月12日(日)に現在2位と好調な“フィジカル軍団”、いわきFCをホームのPikaraスタジアムに迎える。

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