他人名義の「au PAY」で決済 詐欺疑いで中国籍の男逮捕、京都府警

京都府警本部

 電子決済サービス「au PAY」の他人名義のアカウントで買い物をしたとして、京都府警サイバー犯罪対策課と南署は8日、詐欺の疑いで、大阪市の中国籍の男(24)を逮捕した。今年春から「au PAY」を巡るフィッシング詐欺が全国で急増しており、警察や防犯団体が警戒を呼び掛けている。

 フィッシング対策協議会(東京都中央区)によると、全国のフィッシング詐欺の報告件数は、今年2月までは月5万件前後だったが、3月以降は月9万件前後に増えた。中でも「au」「au PAY」に関する事例が、4、5月は全体の20%強を占め、3月の5.6%から急増。京都府警への相談も今年3~5月で計177件に上る。

 被害の多くは、スマートフォンに「auからの重要なお知らせ」「残高不足のお知らせ」などのメールが届いた後、偽サイトに誘導されIDとパスワードを入力してしまい、電子決済サービスを悪用されるケースという。

 逮捕容疑は、4月14日、京都府八幡市のコンビニで、他人の名義で登録された「au PAY」の決済用QRコードを読み取らせ、加熱式たばこ10箱(計5800円)をだまし取った疑い。

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