“モネのスイレン”かれん 倉敷・大原美術館で見頃

見頃を迎えたスイレンを観賞する来館者

 フランスを代表する印象派の画家クロード・モネ(1840~1926年)の代表作「睡蓮(すいれん)」の“モチーフ”になったスイレンが、作品を所蔵する大原美術館(倉敷市中央)で見頃を迎えた。新型コロナウイルスの感染者数の減少傾向で戻りつつある観光客が、光と影などを表現したモネの世界観を堪能している。

 工芸館横の中庭にあるスイレンは、同館創立70周年の2000年、作品を収蔵する縁で仏郊外・ジベルニーにあるモネのアトリエ兼自宅の庭から4株を譲り受け、職員が丹精込めて約50株まで育てた。

 今年は、例年並みの5月14日開花。メダカも泳ぐ池で、ピンク色と黄色のかれんな花を咲かせ、美術ファンらが風情あるたたずまいに見入り、写真も撮影している。夏に最盛期を迎え、10月中旬まで楽しめるという。

 夫と初めて訪れた女性(52)=大阪府貝塚市=は「光の当たり具合でさまざまな表情を見せる本場のスイレンを観賞できてとても満足」と笑顔を見せた。

 開館は午前9時~午後5時、月曜休館。

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