2023年卒就活生の内定率7割超、進路確定率6割! 早くも終盤戦へ急ピッチで決まるIT、小売業 でも、内定辞退もある...あきらめないで!

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2023年卒大学生・大学院生の就職活動が終盤戦に入った。新型コロナウイルスの拡大が落ち着いたこともあり、企業側も過去2年間、思うようにできなかった若い人材確保の挽回に懸命だ。

そんななか、リクルートの就職・採用関連の研究機関「就職みらい研究所」が2022年6月7日、2023年卒大学生・大学院生を対象にした就活状況を調べた「2022年6月1日時点 内定状況」を発表した。

6月1日時点で早くも内定率は約7割以上、進路確定率も6割近くに達し、2017年卒以降最も速いペースで進んでいる。

理系の内定率8割超、文系よりハイペース

それによると、就職内定率(大学院生を除く)は73.1%で、昨年(2022年卒対象)の同じ時点の68.5%に比べ、4.6ポイントも上回るペースだ=図表1参照。理系が82.5%と、文系の68.9%を13.6ポイントも上回っている。また、男性(73.4%)のほうが女性(72.8%)よりも内定率がやや高いことが目につく。5月15日時点では女性のほうが高かったから、追い込みで逆転した形だ。

内定取得先の業種をみると、情報・通信業が27.7%と、ダントツに高いことが特徴だ=図表2参照。ITスキルを持つ人材は、世界的に奪い合いが激しく、優秀な学生は早くから海外からも誘いの手が伸びる。また、IT業界は就活ルールを定める日本経済団体連合会に属していないベンチャー系企業が多いといわれ、一般に「内定出し」が早い傾向があるようだ。

(図表2)6月1日時点の内定取得先企業の業種(就職みらい研究所の作成)

次いで、小売業(14.5%)、機械器具製造業(13.4%)、金融・保険業(11.0%)、サービス業(10.8%)、製造業(機械器具以外、10.6%)、と続く。小売と製造業関連はコロナ禍が一段落したことで、業績好調の企業が多いことを反映しているとみられる。

内定を取得した企業数をみると、平均2.29社で、1社が41.1%と一番多いが、4社以上が計18.9%、6社以上も4.5%おり、優秀な学生は早くから多くの企業から内定をもらっていることがわかる=図表3参照

(図表3)内定取得企業数(就職みらい研究所の作成)

「追加募集企業多いから、焦らず活動続けよう」

一方、すでに就職先の企業を決めた進路確定率も6割近い55.1%と、就職活動が終盤戦に入ったことがうかがえる=図表4参照。こちらも、昨年の同時点(49.9%)より5.2ポイント高い。就職確定先企業の業種をみると、やはり情報・通信業が25.4%と、ダントツに高い。次いで、機械器具製造業(10.6%)、金融・保険業(10.1%)、製造業(機械器具以外、9.2%)と続く。

(図表4)進路確定率(就職みらい研究所の作成)

また、今年1月~5月の各就職活動の実施率では、「エントリーシートなどの書類を提出した」(84.6%)、「適性検査や筆記試験を受けた」(83.5%)、「就職に関する情報を収集した」(81.9%)、「Web上での面接を受けた」(76.9%)、「面接などで対面での選考を受けた」(72.4%)などが上位に並んだ。

しかし、具体的な活動内容を見ると、「合同説明会・セミナーに参加した」は2月が最も高い。ほかに、「個別の説明会・セミナーに参加した」「エントリーシートなどの書類を提出した」などは3月中が最も高い傾向にあり、就職活動の準備段階は2~3月に集中している様子がわかる。

一方、「最終面接」を含む「面接選考」は4月にピークを迎え、5月には3月よりも少なくなった。今後は内定取得者の企業絞り込みと、内定を得られていない人の追い込みが進みそうだ。

就職みらい研究所所長の栗田貴祥氏はこうコメントしている。

「内定取得者のうち、2社以上内定を保有している割合は19.0%で前年と同水準です。前年よりも内定率が高いことを考えると、今後、学生の内定辞退が前年以上に発生する可能性があります。内定辞退の発生を背景に、追加募集など採用活動を積極的に行っている企業もあります。(中略)周囲で進路を確定する学生が増え、焦りを感じる方もいるかもしれません。活動を継続している学生の皆さんは、納得できる1社に出合えるよう、引き続き就職活動に取り組んでいきましょう」

調査は、2022年6月1日~2日、2023年卒業予定の大学生・大学院生を対象に、リクルートが運営する就活支援サイト「リクナビ」のモニターに登録した学生7632人(大学生6258人・大学院生1374人)にアンケートした。

(福田和郎)