【8日】長崎県内273人コロナ感染 県内感染レベル1に引き下げ 病床使用率が減少

左から 8日発表の市町別感染者数、新型コロナウイルス感染者の入院状況(7日午後7時現在)

 大石賢吾知事は8日の臨時記者会見で、新型コロナウイルス感染症の病床使用率が減少傾向にあるとして、長崎県内の感染の広がりを6段階で示すレベルを「2-I」(警戒警報)から「1」(注意報)に9日付で引き下げると発表した。下から2番目のレベル「1」になるのは4月19日以来、51日ぶり。
 5月23日以降、県全体の病床使用率は10%台で推移。現在、週平均で1日当たり約300人の新規感染者が確認されているが、県はワクチン接種の進展などにより「感染者数の増加が病床使用率の上昇に直結しにくい状況」と分析している。
 県は8日、県本土(長崎、佐世保県北、県央、県南の4医療圏)の病床確保のフェーズを「4」から「3」に引き下げた。ただ、佐世保県北は入院状況を踏まえて「4」を継続する。県全体の病床確保計画も見直し、フェーズ「4」は451床(2床増)、「3」は304床(19床増)にそれぞれ拡充した。
 大石知事は会見で、マスク着用については政府の緩和基準に沿い、屋外で会話のない場面では外すことを推奨。学校生活での体育の授業や部活動、登下校時なども着用の必要はないと呼びかけた。
 8日は県内17市町で計273人の新規感染者数を確認。長崎市の民間幼稚園は施設関係者5人の陽性が判明し、クラスター(感染者集団)が発生した。既存のクラスターは、五島市の児童福祉施設が計10人(2人増)に、壱岐市の高齢者施設は計15人(2人増)にそれぞれ広がった。
 佐世保市は、米海軍佐世保基地で7日に基地関係者(軍人、軍属ら)2人の感染が確認されたと発表した。


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