パンデミック下のパリ・オペラ座を追う ドキュメンタリー映画「新章パリ・オペラ座」公開決定

今年1月に開催されたフランス国際ドキュメンタリー映画祭(FIPADOC)で観客賞を受賞したドキュメンタリー映画「新章パリ・オペラ座 特別なシーズンの始まり」が、8月19日より劇場公開されることが決まった。

「新章パリ・オペラ座 特別なシーズンの始まり」は、世界的パンデミックにおけるパリ・オペラ座を舞台にしたドキュメンタリー。世界的なパンデミックの中、パリ・オペラ座も閉鎖され、ダンサーたちは1日に6~10時間踊っていた日常から突如切り離される。3カ月の自宅待機ののち、クラスレッスンが再開。最高位のエトワールたちは、ヌレエフ振付の超大作「ラ・バヤデール」の年末公演に向け稽古を重ねていく。しかし、再びの感染拡大に伴い、開幕目前に無観客配信が決定。彼らにとっては落胆の決定だったが、そんな激動の中で新エトワールが誕生する。

監督であるプリシラ・ピザートは、パリ・オペラ座から特別に許可を受け、パンデミックによる閉鎖からの、復活の日々を撮影。マスクを着けてレッスンをするダンサーたち、長い休みが明けて再開されたエトワールたちのレッスン、そして、新たな公演(シーズン)に向けレッスンを重ねていく日々を切り取っている。バレエダンサーたちの不安、葛藤、期待といった心境に寄り添いながら、ダンサーと振付師が協力し合い、ひとつの舞台を作り上げていく姿を追っていく。

公開された予告編は、3カ月ぶりに再開されたレッスンで練習するダンサーたちの姿を切り取った映像から始まる。久しぶりに仲間に再会できた嬉しさや、踊ることの喜びを噛み締めるダンサーたちの生き生きとした表情が見られる。しかし開幕4日前にパリ・オペラ座が再閉鎖となり、公演は中止。エトワールのユーゴ・マルシャンは、「気が変になりそうだ。バレエ団との契約は42歳で終わる。僕らの体の生物学的な時間との闘いだ」と切実に語る。だが、配信用に1回きりの無観客公演が行われることが決定し、ダンサーたちはすべてをその一度限りの公演にささげる。逆境の中でも輝くダンサーたちの姿が収められた予告編となっている。

【作品情報】
新章パリ・オペラ座 特別なシーズンの始まり
2022年8月19日(金)、Bunkamuraル・シネマ他全国順次公開
配給 ギャガ
© Ex Nihilo – Opéra national de Paris – Fondation Rudolf Noureev – 2021

© 合同会社シングルライン