工場火災に備え合同訓練 上富田消防と民間事業所

火災を想定し、重油の貯蔵タンクに放水する田辺市消防本部上富田分署の職員(8日、和歌山県上富田町市ノ瀬で)

 危険物安全週間(5~11日)に合わせ、和歌山県田辺市消防本部は8日、上富田町市ノ瀬、コンクリート製品の製造販売「インフラテック和歌山田辺工場」で火災を想定した合同訓練をした。

 訓練は重油を貯蔵する屋外タンク(1万2千リットル)の送油パイプが破損し、漏れた重油に何らかの原因で引火して火災が発生。隣接する工場などに延焼する恐れがある―と想定した。

 工場の社員が火災を発見して消防に通報。消火器を使って初期消火にも当たり、けが人の有無などを駆け付けた市消防本部上富田分署の職員に伝えた。その後、上富田分署の職員が水槽車から放水した。

 久保成之工場長(48)は「普段は机上での講習のみだが、今回の訓練はより勉強になる。トラブルに備えてイメージができた」と話した。

■龍神村の弓場さん表彰 優良危険物保安監督者

 市消防本部は7日、田辺市龍神村龍神の「伊藤組」給油取扱所の弓場盛弘さん(69)を優良危険物保安監督者として表彰した。

 弓場さんは1983年、危険物保安監督者となり、危険物を取り扱う施設の維持管理などに携わってきた。

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