硫化水素の実験後に体調不良 横浜市立中で2年生4人搬送

 9日午前10時10分ごろ、横浜市南区の市立蒔田中学校(熊切隆校長)で、理科の実験後に2年生の生徒が「頭が痛い」「気分が悪い」などと相次いで訴え、計4人が病院に搬送された。市教育委員会によると、いずれも軽症で命に別条はないという。

 市教委によると、1時間目に1階理科室で行われた理科の授業で、30代の男性教諭が男女31人を指導。生徒が鉄と硫黄の混合物を加熱した際の変化を調べる実験をした後、教諭が硫化鉄に塩酸を加えて硫化水素を発生させて臭いをかがせたところ、授業後に体調不良を訴えて7人が保健室で休養した。その後も4人は気分が回復せず救急搬送され、うち1人が入院したという。

 実験中、理科室は換気しており、消防による現場検証では原因を特定できなかったという。市教委は「授業内容に問題はなかった」としている。

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