【DeNA】山崎康晃、3季ぶりに10セーブ到達 苦難も再び守護神鎮座 「僕自身の通過点にしたい」

3季ぶりに10セーブを挙げた横浜DeNA・山崎=5月、横浜

 横浜DeNAの山崎康晃投手(29)が9日の日本ハム3回戦(札幌ドーム)で九回を三者凡退に抑え、3シーズンぶりに節目の10セーブを挙げた。苦難の時期を力に変え、守護神の座に返り咲いた右腕は「僕自身の通過点にしたい」と先を見据えた。

 九回に逆転の2ランを浴び、敗戦投手となった5日の楽天戦(横浜)以来のマウンドだった。

 先頭アルカンタラを148キロの高めの真っすぐで空振り三振に仕留めると、浅間はツーシームで中飛、最後も万波を149キロの直球で三ゴロに封じた。「前回悔しい思いをして、次の試合を大事にしていたのでセーブを挙げられて良かった」と安堵(あんど)の笑みを浮かべた。

 今季は開幕からクローザーのポジションを託された。4月上旬に新型コロナウイルスの影響で一時離脱したが、17試合に登板して0勝2敗10セーブ、防御率3.24。1イニング当たり何人の走者を許したかを示す数値のWHIPは「0.84」と低く、14試合を無失点で切り抜けている。

 2敗目を喫した楽天戦翌日の今月6日、横浜スタジアムには黙々と汗を流す山崎の姿があった。この日は先発投手陣の指名練習だったが、自主的に参加したという。斎藤チーフ投手コーチは「本人が一番悔しくて悔しくてしょうがない。練習日でもないのにグラウンドに来て練習していた。そういう姿を見るとやっぱり全員で戦っていきたい」と厚い信頼を寄せる。

 「僕の夢、目標はレギュラーシーズンで優勝し、日本シリーズでもチームを優勝させること」。先日、小学生に夢の大切さを伝える授業でそう誓った背番号19。これからも勝利のためにセーブを積み上げる。

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