リニア静岡工区未着工問題 黒岩知事「現在のルートで早期着手を」 「ルート変更はどうしても避けるべき」

リニア中央新幹線(資料写真)

 リニア中央新幹線静岡工区の未着工問題を巡り、神奈川県の黒岩祐治知事は10日の定例会見で「現在のルートで早期着手が図られることを期待している」と強調した。

 黒岩知事は、静岡県の川勝平太知事が沿線9都府県で構成する建設促進期成同盟会への加入を申請したことについて「川勝知事が現ルートでの早期整備についてどのように考えているのか不明な点も多い。まずは期成同盟会として確認する必要がある」と指摘。「ルート変更は地域の方と積み上げてきたものが全て白紙に戻るため、どうしても避けるべきだ」とも述べた。

 静岡県はトンネル工事による環境への悪影響を懸念して静岡工区の着工を認めていない。2027年の東京・品川─名古屋間の開業予定は遅れる見通しとなっている。

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