母刺殺容疑で59歳娘逮捕 さくら署 包丁で複数回、関与認める

事件現場の鑑識活動に入る捜査員=10日午前9時半、さくら市

 自宅で同居する母親を包丁で刺して殺害したとして、さくら署は9日夜、殺人の疑いでさくら市、無職女(59)を逮捕した。「(私が)やりました」と容疑を認めている。女には精神疾患の疑いがあるとして、同署は刑事責任能力の有無を慎重に調べている。

 逮捕容疑は同日午前9時40分ごろ~午後6時5分ごろ、自宅で同居する母親の無職女性(86)の胸や腹などを包丁で複数回突き刺して殺害した疑い。

 県警によると、女は母親と兄の3人暮らし。同日夕方に帰宅した兄が、居室で血を流してあおむけに倒れている母親を発見し、119番した。消防や警察が駆け付け死亡を確認。警察官に対し、女が関与を認めたため、逮捕した。

 遺体の近くには凶器とみられる血が付いた包丁が落ちていた。司法解剖の結果、死因は肺動脈の損傷と判明した。女は以前、県警に対して家族関係について相談したことがあったが、事件に結び付くような内容ではなかったという。

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