注目の遺跡、歴史や魅力紹介 11日から「発掘された日本列島2022」展 埼玉皮切り、独自の地域展も

国内出土の縄文土器などが展示される「発掘された日本列島2022」=埼玉県立歴史と民俗の博物館

 国内で行われている約8千件の発掘調査の中から注目の成果を紹介する「発掘された日本列島2022」展(文化庁、埼玉新聞社など主催)が11日、埼玉県立歴史と民俗の博物館(埼玉県さいたま市大宮区高鼻町)で始まる。28回目の今年は全国5カ所の巡回展。県内で22年ぶりの開催館となる歴史と民俗の博物館では、中核展示のほかに地域展「埼玉の史跡」が行われる。

 列島展は1995年にスタートし、99年の第5回から江戸東京博物館(東京都墨田区横網)を皮切りに全国を巡回している。同館は今年から改修工事に入ったため、歴史と民俗の博物館が県内で2000年以来(当時は埼玉県立博物館)の会場となった。

 展示は、旧石器▽縄文▽弥生▽古墳▽古代▽中世▽近代の時代ごとに全国14遺跡を紹介する「新発見考古速報」。さらに地域の個性的な歴史や魅力を紹介する「我がまちが誇る遺跡」と合わせ、約520点の資料を展示する。

 さらに、5カ所の開催館ではそれぞれ独自の地域展を実施。歴史と民俗の博物館の「埼玉の史跡」は県内にある国指定史跡の中から、貝塚、埼玉古墳群、中世城郭を取り上げ、それぞれ調査研究の成果と整備状況を解説する。埼玉古墳群については二子山古墳、鉄砲山古墳、奥の山古墳の近年の出土資料を展示する。

 歴史と民俗の博物館の開催は11日~7月18日。以降の会場と会期は以下の通り。

 だて歴史文化ミュージアム(北海道伊達市)=7月30日~9月4日▽石巻市博物館(宮城県石巻市)=9月17日~10月23日▽宮崎県総合博物館(宮崎市)=11月5日~12月11日▽なら歴史芸術文化村(奈良県天理市)=来年1月7日~2月12日

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