県民の日の休校「当面は考えない」 福田知事が否定的見解

栃木県庁

 福田富一(ふくだとみかず)知事は11日の「県民の日記念イベント」の開会あいさつで、県民の日の15日を公立学校の休校日とすることについて、「栃木県は当面考えない」と否定的な見解を示した。

 山梨を含む関東地方の茨城、群馬など1都5県は都県民の日に公立学校を休校としている。神奈川県は県民の日を設けていない。

 福田知事は「そもそも県民の日の休校は関東しかやっていない」と全国的には珍しい取り組みだと説明。導入しない理由については、授業数が少なくなることや、児童生徒だけが休みになると対応を迫られる保護者がいることを挙げた。

 知事によると、休校日とするよう求める声は県民の日が近づくと増え、4日に芳賀町で開催した県民との対話フォーラムでも参加者から提案を受けたという。

 県民の日は1985年に制定された。過去には県教委が休日にするか否かを検討し「休みにするよりも学校に来てもらい、郷土への愛着を培ってもらおう」と決めた経緯があるとされる。

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