沖縄知事選、玉城氏が再選出馬表明 「新基地 断固認めず」

 8月25日告示、9月11日投開票の沖縄県知事選挙に向け、現職の玉城デニー氏(62)は11日、那覇市内のホテルで記者会見を開き、2期目を目指して出馬する意向を正式に表明した。新型コロナウイルスで落ち込んだ経済の回復と、米軍普天間飛行場の移設に伴う辺野古新基地建設への反対などを重要課題として掲げ「あらゆる課題の解決に挑戦し、県民の暮らしと笑顔、県政発展のため、全身全霊で取り組むことを誓う」と決意を示した。

 今後、新基地建設に反対する「オール沖縄」勢力が支援基盤となり、共産、立民、社民、社大などの県政与党が支える体制の構築を本格化させる。

 一方、自民党県連や経済団体などは佐喜真淳前宜野湾市長(57)の擁立を決定している。県内政局の天王山と位置付けられる知事選の投開票まで残り3カ月と迫る中、18年の前回選挙と同様に、玉城氏と佐喜真氏を中心に選挙戦が展開される構図が固まった。

 玉城氏は辺野古新基地建設問題を巡り、軟弱地盤の問題が解決されていないことや環境への影響などを指摘し「機能を新たに加えて建設する辺野古新基地は断固として認められない」と強調した。政府に対して、普天間の県外・国外への移設を含め、早期の整理縮小、閉鎖を引き続き求めるとした。SDGs(持続可能な開発目標)を取り入れた施策の推進などに取り組む考えを示した。 (池田哲平)

 玉城 デニー氏(たまき・でにー) 1959年10月13日、旧与那城村(現うるま市)出身。上智社会福祉専門学校卒。ラジオパーソナリティーから2002年に政界へ転身。沖縄市議、衆議院議員を経て、翁長雄志前知事の死去に伴う18年の知事選で初当選した。 

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