挑戦2年目のDステーション・レーシング、8時間を前に悔しいリタイア/WEC第3戦ル・マン24時間

 2022年の第90回ル・マン24時間レースは6月11日(土)にスタートが切られたが、日本からLM-GTE Amクラスに参戦するDステーション・レーシングの777号車アストンマーティン・バンテージAMR GTEは、スタートから7時間52分というところで、チャーリー・ファグのドライブ中にシャシーのメンバーにダメージが見つかり、悔しいリタイアとなった。

 2021年からWEC世界耐久選手権に参戦を開始したDステーション・レーシングは、第1戦セブリング、第2戦スパと2戦連続で入賞。星野敏は3回目、藤井誠暢は2回目の挑戦となった第3戦ル・マン24時間は、チームとして初挑戦となった2021年の6位を上回る結果を目指していた。

 フリープラクティスからクラス5番手につけるなど好調に週末をスタートさせていたチームは、予選ではスローパンクチャーや黄旗、赤旗などに阻まれ17番手となるも、決勝ではスタートから藤井がアグレッシブにポジションを上げ、藤井、ファグがダブルスティントをこなした後、トップ10入り。星野も落ち着いて最初のスティントを終えていた。

 走り出しからの好感触とともに入賞圏内を争う走りを続けていたDステーション・レーシングだったが、ふたたび藤井、ファグと繋いでいたものの、7時間52分を過ぎたところで、走行中のファグが異変を感じ取りピットイン。ガレージでチェックを行ったところ、シャシーのメンバーにダメージが見つかり、修復が不可能と判断され、残念ながら2年目の挑戦は8時間を前にしてリタイアという結果となってしまった。

 シリーズを考えても痛い結果とはなったが、チームは「来季も挑戦を続けていきます」と2023年の再挑戦を誓った。

6月10日のパレードではリラックスした表情をみせていたDステーション・レーシングの星野敏/藤井誠暢/チャーリー・ファグ

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