後楽園で3年ぶり「お田植え祭」 岡山、早乙女たち苗を手植え

井田で太鼓田植を披露する早乙女と男衆

 新型コロナウイルス禍で3年ぶりとなる後楽園(岡山市)の「お田植え祭」が12日、園内の井田(せいでん)であり、太鼓や歌に合わせ、早乙女たちが苗を手植えする「太鼓田植(たうえ)」(県重要無形民俗文化財)が披露された。

 新見市の「哲西町はやし田植保存会」が約500平方メートルの井田で太鼓田植を実演。男衆がたたく太鼓の音や田植え歌に合わせ、紺がすりの着物に編みがさ姿の早乙女が、約4千株のもち米の苗をテンポよく植えていった。

 体験会もあり、初挑戦した岡山市立伊島小2年の男子児童(7)は「田んぼが思ったより深くて転びそうになったけど、楽しかった」と笑顔だった。

 お田植え祭は江戸時代に園内で行われていた行事を1962年から再現。もち米は10月に収穫し、同園で来年1月に開く初春祭で振る舞う餅などにする。

体験会で早乙女と田植えに挑戦する子どもたち

© 株式会社山陽新聞社