フジテックが発表した”うわべだけのガバナンス体制強化策”についてのオアシスの見解

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香港&東京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- オアシス・マネジメント・カンパニー・リミテッド(以下「オアシス」)は、フジテック株式会社(以下「フジテック」)の株式を9.7%以上保有するファンドの運用会社です。

独立した議決権行使助言会社であるISSとグラス・ルイスは、今年のフジテックの定時株主総会で内山社長の再任に反対の議決権行使をするべきであるとの株主への推奨を決定しました。その後、フジテックは「ガバナンス体制強化」と称していくつかの対処策を発表しましたが、そのいずれも、うわべを取り繕うだけのものであり、ガバナンス強化には全く役立たないものです。

内山社長が急遽公表した6月8日付の発表文は、フジテックがオアシスからの多くの質問への回答を未だ拒絶したままであり、且つ、コーポレート・ガバナンスが機能していないことを示す明確な証拠があるにもかかわらず、一連の関連当事者取引にコーポレート・ガバナンス上の問題はなかったという従来の主張を繰り返しています。

この事実を知って、オアシスは、再び驚きました。

フジテックは、内山社長の釈明を何の疑いもなく鵜呑みにしており、真に独立した調査を行う意思を全く持っていません。このような会社の姿勢は、内山社長が全取締役をその絶対的な支配下に置いてしまっていることを示しています。フジテックの株主は、6月23日の定時株主総会で内山社長の再任に反対投票し、内山社長によるフジテックの絶対的支配を終わらせなければなりません。

また、この6月8日付の発表文は、コーポレート・ガバナンスの改善につながると主張するうわべだけの対処策を提示しています。以下のとおり、これらの対処策は、事実に反する認識に基づいており、誤解を与え或いは実効性を欠いており、改善の為の対処策とは到底評価できないものばかりです。

1. 先ず、この発表文は、オアシスが明らかにした関連当事者取引に関して、フジテックは、「『今後は原則として関連当事者取引は行わない』という基本的方針を改めて確認いたしました。」と述べています。これは、奇怪極まる声明であり、事実とは思えません。まず、第一に、フジテックはこれまでかつて一度たりとも、関連当事者取引を行わないなどとの基本的方針を表明したことはなく、この発表文は事実に反します。そして第二に、そのような基本的方針が既にあったというならば、内山社長は明らかにその方針に何度も違反してきたことになります。そうであれば、内山社長のコーポレート・ガバナンスに反する権限濫用の事実がまた一つ増えたことになります。
2. フジテックは、独立社外取締役を取締役会の議長に選任することで、コーポレート・ガバナンスが改善されると主張しています。しかし、その議長として指名されているのは、山添茂社外取締役です。この山添茂氏は今回の内山社長に対するうわべだけの、独立性のない、中身のない調査を主導した二人の社外取締役の一人です。山添氏は、内山社長によるコーポレート・ガバナンスの原則に反する黒い権限濫用を白であると言いくるめようとしています。このことから、同氏はフジテックのすべての利害関係者の利益のために独立して行動せず、むしろ、内山社長におもねることになると思われます。
3. また、フジテックは「指名・報酬委員会のリーダーシップによるコーポレート・ガバナンス体制の強化」を謳っています。しかしながら、この指名・報酬委員会は内山社長の関連当時者取引について甘い調査を主導した、山添茂社外取締役と杉田伸樹社外取締役の二名の社外取締役及び、社内取締役一名から構成されています。明らかに、この取締役たちは、内山社長の著しい影響下にあります。よって、株主は、この取締役たちがコーポレート・ガバナンスの強化のために寄与すると信じるべきではありません。
4. また、取締役会における独立社外取締役の比率が56%から60%に上がり、ガバナンスが改善するとフジテックは主張しています。もし、社外取締役が本当に独立した社外取締役であれば、そうかもしれません。しかし、フジテックは北浜法律事務所のパートナーの大石歌織弁護士を新たな社外取締役の候補にしています。ところが、北浜法律事務所はフジテックとの間に長期にわたる関係がすでにあります。北浜法律事務所のパートナーである佐伯照道氏は、2009年から2014年までフジテックの監査役としてフジテックの監督をしていました。また、同氏は2014年から2021年まではフジテックの社外取締役でもありました。フジテックの開示書類によると、北浜法律事務所にとって、フジテックは大事な顧客の一社です。フジテックと北浜法律事務所とは、このように長年にわたる関係を持っていることからすれば、フジテックが独立社外取締役として北浜法律事務所のパートナーを選任しても、フジテックのガバナンスはなんら強化されません。

このように、フジテックが誤解を招く対処策を作り上げてそれでガバナンスが改善されるなどという不誠実な発表を株主に向けて行ったことは、同社がいかにコーポレート・ガバナンスを軽視しており、他のすべてのステークホルダーよりも内山社長の利益を今後も優先させようとしているかを如実に示しています。オアシスが様々な問題の指摘をしているにもかかわらず、フジテックはオアシスの指摘した懸念に真摯に対応するどころか、だれも何らの責任も取らず、真に独立した調査者による調査も行っていません。それどころか、疑問だらけの声明、事実誤認の主張、誤解を招くような対処策の発表を繰り返してきました。どの時点においても、明らかに内山社長の指示のもとで、フジテックは株主を欺こうとしてきました。その結果、フジテックはこれまでのガバナンス上の問題に対処するどころか、さらに多くのガバナンス上の問題を生み出しています。内山社長の影響力はフジテックにとって害悪であり、内山社長がフジテックの取締役である限り、フジテックがガバナンスの改善を成し遂げることは不可能です。

フジテックのコーポレート・ガバナンスを改善する唯一の方法は、2022年6月23日の株主総会において内山社長の取締役再任に反対投票をすることです。

すべての株主の皆様がフジテックに直接問うべき質問集を含むオアシスの詳細な見解についてはwww.protectfujitec.comをご覧ください。

オアシスについて

オアシス・マネジメント・カンパニー・リミテッドは、さまざまな国やセクターにわたる幅広いアセットクラスの投資機会にフォーカスしている投資ファンドです。オアシスは、現在、最高投資責任者 (CIO)を務めるセス・H・フィッシャーによって 2002 年に設立されました。オアシスに関する詳しい情報は、https://oasiscm.com をご覧ください。オアシスは日本の金融庁の「責任ある機関投資家の諸原則(日本版スチュワードシップ・コード)」を遵守し、この原則に沿って投資先企業の監督及び、エンゲージメントを行っています。

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